まどか最終話のさやかシーンまわりについて

まどか全体についての感想はまたいずれ。最終回のさやかのシーンあたりは何回も場面が飛んで大変わかりにくいと思いましたので整理してみました。
(「なぜさやかがまどかを認識できるの?」みたいな話があったので追記して盛り込みました)
まず大前提。まどかの願いは「過去においても未来においてもすべての魔女の発生を抑制する」というもので過去に干渉するものだったので、過去に発生した魔女はすべていなかったこととなり、魔女と化す魔法少女はその場で消滅となりました。それにそって過去が書き換えられています。
12話CM前にキュゥべえが「まどかがもたらした新たな法則に基づいて、世界が再編されているんだよ」という発言からもそれがわかります。
で、CM 明けが問題のさやかのシーンなのですが。
「世界が再編されているんだよ」の発言から世界の再編は一瞬で行われず徐々に行われているのがわかるので、CM 明け直後は多分その途中、進行中の話と思われます。
まずさやかの魔女化がキャンセルされているという段階。
ここではまだ世界の再編が確定していないので、まどかの存在も鹿目まどかという「個」として存在しています。なのでさやかがまどかを認識することもできます。
まどかの「さやかちゃんを救うにはすべてをなかったことにするしかなくて」というのは、さやかが消えてしまうことをキャンセルするには、さやかの願い「恭介の腕を治す」と魔法少女になったこと自体から取り消さねばならない、という宣言です。取り消さなければ、このような状態になるということをさやかに示していて、取り消さない方がさやかの意に沿うよね、と確認しています。これはまどかの願いの「他の魔法少女の願いを無駄にしたくない」という基本路線に沿ったものでもあります。
で、これをさやかが了承したので、まどかは世界の再編を終了、確定させます。「じゃ、行こうか?」「うん」
確定作業を行ったために、シーンがオーディション会場からコンサート会場に書き換えられました。この時点で、まどかは個の存在ではなくなりました。仮にさやかがまどかを認識しようとしたとしても、もはや不可能です。
まどかの願いにより魔女はいなかったこととなっているため、その場で倒されたのは魔女から魔獣に変更され、魔女が死因であるマミと杏子は死が書き換えられ生存となります。で、さやかは魔女化の運命を書き換えられ消滅となるので、このタイミングで消滅しました。
おそらくこのシーンは恭介のコンサートと同タイミング。なので恭介はさやかの消滅を何となく感じ取り「さやか?」と発言しますし、マミの「さっきのあの一撃にすべての力を使ってしまったのね」と杏子の「惚れた男のためだからって」とも繋がります。コンサートの夜に、強力な魔獣があらわれ、さやかは「恭介の折角のコンサートを台無しにしない!」と気負ったため魔力の過剰消費で消滅することになった、と書き換えられたのではないでしょうか。