真田丸36話「勝負」(9月11日放送分)

散々三成可哀想動画を見せて大谷刑部修造を見せておきながら関が原が即終了! あれだけ力を入れていた石田大谷は狂言回しに過ぎなかったのです! なんという。
まあ関が原本戦に真田は関わっていませんから当然ですか。

  • 河原さんの歯抜けを信幸華麗にスルー

信幸が折ったのに……ちなみに河原さんは実際には大坂にいて犬伏にはいなかったのだそうです。講談では昌幸が下駄を投げて歯を折ったとしますが、犬伏の会議を主導した人が歯を折ったということですか。

  • 信幸「うちのパパが裏切りました」

ここで信幸を許容するのは家康は人心掌握を心得ているということになりますし、ネチネチやってる本多正純には吊り天井ポイントが溜まってます。しかし殊勝なこと言えば本多忠勝がカバーに入るのは読んでいたよね信幸。

  • 家康「俺と一緒に戦えないって人がいるなら離脱していいよ」

福島「そんな人いるわけないでしょ!」
細川「同じく!」
信幸「同じく!」
山内(あっ出遅れた……)

  • 稲姫「夫が徳川方ならパパ上でも沼田城に入れません!」

稲姫「お出迎えの準備するから……と見せかけて締め出すもんねー!」
なにこの昌幸がやりそう過ぎる策! やられたねパパ上!

  • パパ上「甲斐信濃を寄越せ」

刑部「案外真田が要かもしれないからやっとけ」
パパ上「よっしゃー!」
上田を通過すると会津までするっと行けるので刑部の言うことわかる。あとパパ上がやる気出すと目の前は成功するけど最終的にはろくなことにならない。みんな知ってるね。

  • 昌幸の偽降伏

第二次上田合戦は昌幸が偽降伏して時間を稼ぎ戦支度を整えたとされますが真田丸の昌幸の偽降伏なんて信じるバカはいないのでそもそも昌幸も騙しに来てないですね。

  • 秀忠「これは怒っても良いのか?」

秀忠人の意見を聞ける度量と分別のあるやつ。書状の破き方が直江状を破った時の家康と似ているのは親子だから似ているのかそういうところも人を参考にしている秀忠なのか。

  • パパ上「源三郎とは戦いたくないのう……」

これが親子の情愛とかじゃなくて源三郎強いから相手にしたくないだけだったりしたら笑います。

  • 信繁「兄上とバトりたくないから策を使うよ」

砥石城を兄上に渡して真田の同士討ちを防ぎつつ兄上に功績があがりそれ以上兄上は戦わずともよく兄上の立場も良くなるという策! そしてそれに巻き込まれた三十郎。三十郎は信幸に「お味方仕る!」って言ってましたけど、すごい声。信幸より自分に言い聞かせていたんだろうなあ。

砥石城はガチの山城なのであんな風に城門前に兵を溜める広場はないですね……。謎の砥石城! 道中岩場に鎖が張ってあるようなところです!

  • 戦術の天才昌幸

第一次上田合戦を学習している本多佐渡を予想してさらにその対策を練っているパパ上。ずっと目がキラキラしてたし、策がビシバシ当たるし、戦がない時代には生きられない人なんですねえ。前回の背水の陣の逆をやっていたところもニクイ。

  • 昌幸「初陣で怖い目に遭うと一生戦下手で終わるよ」

秀忠がひょっとしたら一生戦下手で終わるんですけどそれで問題ない世の中がもう来ているんですよねえ。あと昌幸は初陣で大勝利したんでしょうねえ。戦ジャンキーになっちゃったじゃん。初陣で怖い目に遭っておいたほうが良いのでは……。

  • 昌幸「勝ったデー!」

信幸が砥石城取った時に「えいおー! えいおー!」って言っていたように敵を追っ払えばそれは勝ちなんですよ。だからパパが勝ったって思うのも当然なのですがでも徳川方としては家康からの指示変更で転進しただけなので負けではないし。
秀忠は「大兵力で叩けば勝てたのにー!」とか言ってますがそういうこと言ってる感じでは大兵力で叩いても勝てないなあという感じがしつつ本多佐渡がそんな秀忠を見ている感じを見ると秀忠もむざむざ負けることもないんだろうなあという感じがしますね。
そして……パパがやる気を出すとそのあと良いことにはならない……。

  • 東軍「もう勝った気でいるな。では教育してやろう」

パパがやる気を出すといつもこうだ。

  • 関が原は終わった

真田は本戦に関わっていないし有働アナにより終わる可能性はあるかなと思っていましたが有働アナではなく佐助報告で終了とは……。折角パーフェクト石田三成とパーフェクト大谷吉継が出てきたのに……。

真田丸35話「犬伏」(9月4日放送分)

真田なにがし個人の話ではなく、真田「家」の話となればハイライトは関ヶ原の前の「犬伏の別れ」。講談などで有名なエピソードです。関が原どちらの陣営が勝つかわからない。付いた方が負けてしまえば真田家は一巻の終わり。ならば二手に別れ、どちらかが死んでも勝った方は生き残るから真田家は残る、という悲壮な別れの物語です。あるいは昌幸が乱世ジャンキー過ぎて信幸が離脱するというパターンもあります。いずれにしろ悲しい話なのですが、どうなりますか。

  • 石田治部の思いがこもった桃の木

最終回に燃えるのかな……。

  • 寧様「きりちゃんは気立てのええ娘」

「帰ったら二人で顔を出しなさい」
それってきりちゃん娶れって言ってるんだぞ信繁。わかってないな……。まあなあ。

  • すでに腰が砕けかけてる景勝

兼続「敵軍10万を越えました!」
景勝「逃げたい人は逃がしてあげてね……」
いまさら何言ってるのって顔をしたけどうなずく兼続……。

  • 家康「秀忠お前には数万の兵に匹敵する知恵袋本多佐渡を付けるよ」

秀忠「お目付け役とかやる気になってたけどやる気がなくなったよ!」
ちらっと江を見て
秀忠「まあ多少だけど」
江「できるできるできる絶対できるよ!」
もうこれだけで江がどんな人かわかるという。
しかし本多佐渡を付けてもらってラッキーだったんだぜ秀忠?

  • 三成「性懲りもなく勧誘に来たよ」

大谷刑部「泊まっていきな」
ここで大谷刑部が即決しないところにごり押ししないだけで三成成長したよねって思います。
大谷刑部「勝てるかどうかわかんねーじゃねえんだよ! 巻き添えで死にたくねえんだよ! やるからには勝つんだよ! 策もある! 俺がお前を勝たす!」
かっこいい。ところで大谷刑部が喋ってる策的なもの三成は考えてなかったんですか?

  • 真田の皆さん

まだパン武田運動(武田旧領回復運動)に熱心なパパ上。信玄に囚われている……。
作兵衛とかは以前「戦いは好きじゃないけど村を守るために仕方ないね」って言ってたのに今度はほんとに嫌そう。秀吉の天下統一で一旦平和になったから今更嫌だよねえ。そういう流れに反しているパパ上。

  • 三成「速過ぎる!」

大谷刑部「味方を増やすためにメール攻勢するんだよ! 口述筆記しろほらはやく!」
三成「ちょちょちょっと待って!」
日本語というのは書き言葉と話し言葉が一致しないのが元々で、明治時代に言文一致運動を経て今は書き言葉と話し言葉が一致しているのですが日本語の歴史全体を見れば一致している方がイレギュラー。なので三成は大谷刑部の発言を書き言葉に変換して、ひょっとしたら漢文に変換して書いているからかなり頭を回転させる作業をしていて悲鳴を上げてるんですね。

  • 昌幸「早過ぎる!」

何のことかパッと理解する戦術の人信繁。パパ上も戦術の人。パッと理解できない戦略の人信幸。ここでパッと理解できないけど、信幸だけがわかる状況もある。
しかし味方同士連携が取れていない。齟齬が決定的な悲劇を生む今川泰宏アニメかいって思いますがうっかり連携を取った先に情報を漏らされては困るので言えないのは当然ですよね……。

  • 昌幸「大戦だから10年は掛かるよ」

彼らが見ていた大戦は小田原、朝鮮出兵でめっちゃ長期化したわけでこう見るのも仕方ない。伊達も毛利も黒田官兵衛も上杉もそう見てた。

  • 信繁「パン武田運動とか言ってる場合じゃない、中立とかありえないぜ夢物語は終わりにしようぜ!」

信繁にはこう叱られ信幸からはくじ引きとかもうやめようと叱られたパパ上、ちょっとしょんぼりしているのが悲しい。後ろ向いてゴソゴソ何やってるのかなと思ったらくじ作ってたんですねパパ上。
くじの後「私は決めた!」って信幸が3回言ってるの2話でくじ引きの後パパ上が「わしゃ決めたぞ!」って3回言ったののリフレインですね。

  • 信幸「お前らは豊臣につけ、私は徳川に残る」

戦略の人信幸ならではの視点なのです。ここまでの経験が信幸の人間力を上げこの結論に達したのです!
勝った方が負けた方を何としても助けろ! 全員で生き残るぞ! という策なのです。ここではもう3人とも大義とかどちらが正しいとかぶっ飛んでて真田がどうするという話しかないのがいいですね。
この策、出すなら信幸しかないんですよねえ。信幸以外がこの策を出すと信幸を仲間はずれにする感じになってしまいますし。
この後信繁と信幸が話し合ってる裏でパパ上が寂しげに、でも満足げに笑って酒を飲んでましたね。息子兄弟が自分を超えたと思ったのでしょう。それは寂しいけどうれしいことであったに違いないのです。

  • 信幸「いずれまた、三人で飲める日が来ることを祈ろう」

なおこの回が草刈、大泉、堺がそろっての撮影の最後になった模様。

信幸は関心を知っていてパパ上と信繁が知らないのは信幸だけが戦術の勉強をしていたからでしょう。自分の戦術の才がないと知っているから必死に勉強したんでしょうね。パパ上と信繁には必要ない。

  • 後ろ向きな悲劇を前向きな話にした真田丸

よくある大谷刑部「どうせ死ぬんだし、成算がなくても三成に賭けよう」
真田丸の大谷刑部「勝てるかどうかわかんねーとか言ってるんじゃねえ三成! 勝つんだよ! 俺がお前を勝たす!」
良くある犬伏の別れ「関が原どちらが勝つかわからん。二手に別れて真田を遺そう。負けた方は死ぬだろうけど……」
真田丸犬伏の別れ「ここでは別れるけど勝った方が負けた方を生かすんだよ! 全員で生き残るぞ!」
後ろ向きだからこそ一流の悲劇である講談を前向きに解釈し直した真田丸お見事でした。もちろん悲劇あってこそのこの解釈し直しではあるんですが、そう来るとは思いませんでした。良かったです。
これまで何回かプレ犬伏の別れと書いたように信繁と信幸の間に何回か相克が生まれそうになったんですがそのたびに絆は修復されどのように犬伏の別れとなるのだろうと思ったんですがこう来るとは。別れに相克は必須ではないですしね。しみじみと良いシーンながらニコニコ飲んでいる裏に悲しみが貼り付いていて、ほんと良かったです。

【ネタバレあり】真田丸34話「挙兵」

「狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なり」と言います。少し違いますけど、自分こそ真の忠臣であるので、その自分に周囲は従って当然だという姿勢でいると、それは主君の威を借りて自分に従えと言っているのと同じなので、やっぱり君側の奸なんですよ。三成に政治を壟断する気がまったくないとしても。

  • 自信満々三成さん

「自分がいないと政治が混乱するし? 誰かが動くころだと思っていたよ」
「お前の奥さん前俺に惚れちゃったんだよね(俺に惚れても仕方ないけどなーという顔!)」
俺の代わりはいない! という自信が端々から感じ取れます。あり過ぎる自信は自分を見る目を曇らせるのか。俺の代わりはいないと自負する三成と代わりがない俺にならなければ消されると怯えていた家康の差。

ここでわざわざこういうキャラだと知らせたからにはなんかこれが関係してくるのでしょうか! 怖い!

  • 頼りにならないとっしー

このドラマに登場した瞬間から死ぬ気満々だった前田利家、七将に三成と喧嘩するなとは言うんですけど、なんで三成と喧嘩しちゃいけないのかは全然言わない。……自分でもわかってない可能性があるな。

  • 頼りにならない寧様

寧様に事態の収拾を押し付けるのはちょっと酷ではあります。前に秀吉に九州大名の妻の接待してくれと言われて困惑していた人でもありますし。でもこの事態の収拾に役立っていないのは事実。喧嘩が起きるのをひたすら見たくない。だから喧嘩を起こそうとする三成は目障りだよね……。
そういう人が出家しようというのは正しいですね。

淀殿大蔵卿局に目隠しされているからなあ。淀殿が秀頼にはきれいなものしか見せたくないって言ってたけど、淀殿がまず大蔵卿局からきれいなものしか見せられてない。これで大蔵卿局が政治エキスパートならいいんだけどそんなこともないので、淀殿はひたすら政治音痴になって罠にはめられていく……。

淀殿「三成ちょっとアレよね。何考えているのかわからないから不気味。何も言わないし」
これ。三成は自分が考えていることは他の人も考えていて当然だから言わなくてもわかるだろ? とするから清正に褒め言葉単なる戦バカじゃないとか言っちゃう。

細川忠興、鬼武蔵のように見るからに怖い人じゃないのでふーんと思ってみていたんですけど、今回ニコニコして「石田治部討つからねー」と言ったのでああこれは三十六人手討ちにしたので俺の刀は(三十六)歌仙と名付けるね、という文化人物狂いですわと思いました。

  • きり隠才蔵めいてきた

きりちゃん最近有能です。一方信繁はリークを待つだけマンになっていて家康がアチャコを有効活用しているのと比べると残念。それは信繁がきりちゃんを「たまに」役に立っているというレベルでしか認識してないからかなあ。

  • 信繁「殿下子飼いの大名ばかりではないか! これを恐れていたんだ!」

恐れていたなら何とかしろというか……三成をね。三成の自信満々発言を聞いて鼻白んでいる場面が何回かあったので三成の態度が変だというのはわかっていたはずだよね。でも信繁は三成が不当な扱いを受けていてかわいそうと思うからなのか三成に諫言はしない。うーん。

  • 信幸「豊臣配下で揉めてばかりだとダメんなるぞ!」

お兄ちゃんが引き続き一番大局見てるんだよなあ……。加藤福島にはったり掛けて、あとで「死ぬかと思った!」とも言わなくなりました。お兄ちゃん大物化してる! そりゃあの本多ライダー1号と付き合ってるんだもんなあ。このあと入室するだけで福島を「お、おう」とさせてしまう本多ライダー1号を。

  • またべ

又兵衛何したかったのかわからないですけど、又兵衛が変なことしてる時に外から「又兵衛!」って声が聞こえてきたのはきっと黒田長政の声ですし、あの声には「また又兵衛が変なことしてるな!」という感じがして大好きです。

知名度のわりに名前が良くわからない戦国武将ナンバー1さんだ!

明石 全登/景盛/守重(あかし たけのり[注釈 3]/かげもり/もりしげ)は、戦国時代から江戸時代初期にかけての武将。諱は複数伝わり、定かではないが、「明石全登」の名が一番有名。全登は法号で「ぜんとう」[4]または霊名の当て字で「じゅすと」と読むとする説もある[要出典]。通称は掃部(かもん)で、明石掃部とも言う

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E7%9F%B3%E5%85%A8%E7%99%BB

「全登」を諱とする説では「たけのり」の他に「てるずみ」「なりとよ」「いえのり」などの読みが伝わる[3]。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E7%9F%B3%E5%85%A8%E7%99%BB

淀殿「三成と家康は犬猿の仲。三成に肩入れしたら秀頼が板挟みにならない? 秀頼殿のためになりますか?」
本人がいかに潔癖で有能だとしても誰かと仲が悪いというだけで瑕疵になりうるということ!

  • 大谷刑部の逆転の発想

「力がある人に片っ端から断られた? まだ家康がいるじゃん」
さすがやで。

  • 信繁「三成がしんじゃう! 三成を助けて!」

家康「でも専断はできないしー? まず大老と奉行を集めないとね」
あの黒い笑顔。すごい狸。

  • 家康「加藤福島はまだ使い道がある。石田三成は勿体なかったねえ」

三成過去形……。そして加藤福島が使い道がなくなったら……。

  • ずっと沈鬱な顔をしている清正

福島がわかりやすい脳筋やっている反面清正は何とかできないのかなあとずっと思案している顔でした。まだまだ身内には優しい清正。まだまだ三成は身内判定か。

  • 正信「石田治部は蟄居」

家康に頼んだら残念ながら当然。

  • 三成「なぜだ……」

三成はみんなに自分の考えを言わない。自分が嫌われてもいいと滅私してきた。それだと三成は周りから悪者にしか見えない。政治は協力関係なのだから、悪者に見える者は主導して主君を補佐することは難しい……!

  • 三成「虎之助。XXXXXXXXXX」

秀吉の「家康を殺せ!」を伝えたのか、クーデター計画を伝えて、お前は家康についてもしクーデターが失敗したら家康の下で秀頼を守れと言ったのか?

  • 三成「今生の別れだ!」

三成はもうクーデターする気満々。そして信繁を巻き込みたくないと考えているのもわかる。だから今生の別れ。そして三成がわかりやすいと思っている信繁も三成が何かやらかすのはこれで分かったでしょう。

  • 家康「徳川に仕えよ」

信繁「やなこったいでござる」
家康「お主を買っておるのだ」
信繁が三成を助けてって家康に言ってくるようなところとかガチで買っているのでしょう。
家康「徳川に仕えよ」
信繁「石田治部少輔様は己を省みることなく、誰よりも豊臣家のことを思い、尽くしてこられました。その石田様をもってしても内府様の下では務めることが叶いませんでした。どうして私などに務まりましょう!」
→ガチ豊臣忠臣の三成が仕えることができない豊臣をないがしろにする徳川家に豊臣忠臣の私が仕えられると思ってるわけ?
三顧の礼に対して三連続のお断り! これが信繁の直江状だ!

  • 信繁「クビになったよ」

春ちゃん「私のそばにいてくれるのね」
信繁「これからは真田のために動くのだ。いずれは上田に連れていてやりたいものだ」
なんか噛んでない気がするなあ。

  • 片桐さん「気に入った!」

片桐さんに気に入られてもなあ……。しかし片桐さんが意気に感じてこの後家康相手に突っ張るのです。

  • 信繁「水をやり過ぎると根が腐ってしまう」

秀頼のことかなあ……。

  • それより一年が過ぎた

実はこの一年間家康はかなり天下静謐のために頑張りつくして死にそうになってるんですがそこを丁寧に描くとドラマの流れ上問題が生じますからね……。

直江さんいつもより声が高くてテンション高いよ! 長メール書きながら手を止めてどうやったらもっと煽れるかなーとか考えているっぽいし。景勝が「やり過ぎwwwwww」ってなってるのもおかしいし。「やり過ぎwwwww でも気に入った! 俺がオーケーを出すからこれで出せよ」って感じですし、その前ですまし顔してる直江ね。お屋形様も頭来てたと思いますけど俺もマジ頭来てましたからね? って感じですごくいいです。
家康もなんかわざわざ二度読んでからブチ切れてる感じで笑えます。

  • 昌幸「パン武田運動のためにもう一度乱世へ! 上杉につく!」

信繁「お供します!(もう乱世にはならないけどな)」
信幸「自分も!(もう乱世にはしたくない……)」
あの謀略家を騙すようになった兄弟。兄弟が父を超えたか。

  • 信繁「再度の乱世はないよ。まだ若いけど宇喜多さんは立派になるし、大谷刑部もいるし、秀頼も賢い子だし」

宇喜多さんは立派になるし→家中が今騒動でめちゃくちゃですけどね……そうでなくても今立派とは言ってない
大谷刑部→重病人
秀頼→今賢い子でも後で名君になりますか?
信幸「よく見ておるのだな」
たぶん信幸は納得してない……スルーした……。

  • 片桐さん頑張った

片桐さん胃に穴をあけて頑張ったけど家康の狸力の方が高くて大蔵卿局ガードが下がったところを抜かれた。頑張っても報われないのが片桐さんなのだ。でも同じようなことを淀殿はいったん拒否しているのだからここを抜かれたのは大蔵卿局淀殿を政治音痴にしたからですよ……。

  • 宇喜多秀家「家康家康横暴横暴断じて断じて許し難し!」

見出しのみ。

  • 三成「この石田治部に万事お任せあれ!」

アカンなんか任せられる感じがしない……。

真田丸33話「動乱」

引き続き石田治部の自爆をお楽しみください。いやだって徳川勢確かに腹黒いですけど三成の悪事をでっちあげたりとかは何もしてないですし……。

  • 板部岡再登場アンド内通

板部岡は実は秀吉のお伽衆*1として仕えていたのですが話が混乱するのでここで再登場となったようです。再登場即内通。
でもこれ当然と言うか、家康は北條のために一生懸命動いてくれたの板部岡はよーく知ってるもんね。対する秀吉は仇でもあるし。秀吉の実務の象徴三成と家康とどっちに肩入れしますって言ったらそりゃもう。
しかし秀秋巻き込まなければ漏れなかったんだよなあ。

  • 奇襲失敗

奇襲はバレてないから意味があるのであってバレたらもうウダウダするのは下の下でしかない。そこを昌幸の息子の信繁はわかってるんだけど三成はわかんないんすなー。

  • 「敵味方に分かれて戦うのだけは勘弁してくれ」

プレ犬伏!(また言ってる)

  • 寧様と正則と清正

羽柴ファミリーとして正則と清正は寧お母様のところへ行く。寧お母様は豊臣の家とか秀頼がどうとかそういうことは考えていなくて、伏見でバトルすんなと考えている。これはこれでまっとうな意見。で、バトルしようとする三成がおかしいので家康につけと言う。三成には「眠くない!」とか「秀吉を塩漬けにして」とかでヘイト溜まってるし、あそこで怒られたから三成はもう政治の話を寧様にしない一方で家康はなんか自分に都合のいいことを寧様に吹き込んでるしということもあって当然そうなる。
寧様「誰を信じていいのかわからない」
まったくで。

  • 「よっぽどなんだろ!」

清正は他人には酷薄な井戸魔人ですけど一旦身内認定した人間にはほんと優しいのね。前回「お前とは飲みたくない」とまで言われたのに三成のところへ行って「脳筋行動はお前らしくない、むしろ俺の行動だろ」「よっぽどなんだろ!」「よっぽどなんだよな!」「振り上げた拳をどうしたらいいのか困ってるんだ」「俺と腕相撲してすっきりしろ!」
井戸魔人語は難しいな……。というか、三成は腕相撲ではすっきりできない。「家康を殺せ」の打ち明け先、大谷刑部じゃなくて清正だったらよかったかもね(三成の気持ち的には良くても天下のためにはよくない)
家康邸で湯呑割ったのは三成の悩みに気付いてやれなかった俺は本当に馬鹿だった! みたいな感じで三成じゃなくて自分への怒りですよね。
「お前を殺すぞ!」「望むところだ!」とまで言われたのに怒って出てくるんじゃなくてしょげて出てきましたよね清正……。
あときりと清正の観察が同じでした。きり隠才蔵説マジか……。

  • 周囲の助力を取り付けようとする三成

兼続「ウォーズマン計算でお屋形様を巻き込まないで! 時間の無駄!」
秀秋「(毛利の説得は)無理無理無理無理無理無理」
寧様「馬鹿なので秀秋には無理です」
前田利家「諦めよ」
信繁・秀秋「無理でした」
三成「おなか痛くなってきた」

  • 宇喜多「三成はイライラする奴だなあ!」

そんなこと言いながら徳川に付く気は全くない宇喜多さん。ほんとあの直家からどうしてこの秀家が生まれたのか。

あれがいた扱いしてるのが容易にばれるような振る舞いして人が付いてくると思ってはいけませんなあ。

    • 軍装

切羽詰って頼る先がないので来たのがバレバレ。真っ先に話をしに来たのでないのが丸わかり。

三成的には珍しく気を回しているんでしょうけど相手は子供じゃないんですからね。賄賂の材料としてはあれだしそもそも賄賂で気を悪くする人もいるんだし……。

ここまでで忠興はキれていても良かったんですが、干し柿をネタに話を始めようとしたところを見るとまだ三成を見切ってはいなかったんですよ。なのに三成と来たら干し柿気に入ったら俺に従えみたいな感じで忠興の話を遮って自分のしたい話しかしなかった。遮られた時三成の行動が信じられなさ過ぎたのか忠興ビクッとしてた。
→細川越中は徳川邸へ行きまーす
残念ながら当然。三成涙目だった。

  • 「三成を助けるために徳川についてね」

信繁の策を聞いたパパはさらに頭を回して徳川邸から激突を防ぐ策もプラスしようと思ったんでしょうね。

  • 三成「持つべきものは友達だね」

しかし大谷刑部は徳川邸へ行くと言う。三成に味方はいないと思わせて襲撃を諦めさせる策。信繁と同じ策。これでも三成は思いとどまらない。
大谷「泣いているのか?」
これは昔三成が清正に言ったことがあるセリフ。そして今三成は涙は流してない。外見は泣いてない。でも大谷刑部は目が見えないので外見を見て泣いてるのって言ってるんじゃないんだ。三成の心が泣いていたのか。
三成「だって秀吉に家康殺せって言われたし」
大谷「死に掛けの老人の世迷言に振り回されるな!」
これでも三成は思いとどまらない。
大谷「家康を殺した後はどうするんだよ! お前の味方いないじゃん!」
もう理屈では説得できない三成。

  • 「大谷刑部は秀頼公の家臣でござる!」

三成への策とともにこれを言いに来たんだなあ刑部。集まったみんながなんとなく家康の手下みたいな雰囲気になりつつあったからなあ。

  • パパ上徳川邸に登場

大谷刑部が来たのでニコニコしていた家康、昌幸パパの登場で真顔。何でお前来たんだよ! 感アリアリ。しかしそんなことを言える場ではないのでした。
パパ上「徳川内府様のお命、身命を賭してお守り致す!」
胡散くせえ! ていうか胡散くさいの自分でわかってて言ってるよねパパ上!
表向き歓迎してたら徳川邸の図面をしれっと取り出すパパ上。何でお前がそんなもの持ってるんだよ!
信幸「何故ここに」
昌幸(ニッコリ)
これだけで通じるの最高ですね。

清正「なんでパパ上が仕切ってるんだよ」
パパ上「発言したかったら名乗れよな」
清正「加藤清正っす。小国の主のくせに」
大谷刑部「昌幸パパは徳川の大軍勢を倒したんだぜ」←こっそり徳川dis
政宗「昌幸パパで異論ないっす。伊達越前守政宗」←目立ちたいだけ?
忠興「同じく異存なし。細川越中守忠興」←お前は清正が気に入らないだけで言ってるだろ
政宗「徳川屋敷に刺客を放ったのは三成らしいよ。伊達越前守政宗
パパ上「マジで? 治部許せん! ひっとらえて首をはねよう!」
パパ上やりたい放題過ぎるだろ……。
そしてパパが言い過ぎで滑りかけたのですごい目でパパを見ながらも「おう!」とフォローを入れる信幸兄上できる男。
そして名乗れと言われたら名乗り続ける政宗と細川越中。選挙活動してるのかね君達。パパ上が名乗れと言ったのは目が見えない大谷刑部に状況が分かりやすいようにするためと言ってる方がいました。なるほど。登場してすぐに大谷刑部とパパ上連携してたもんねー。自分の意を察してくれた刑部にさりげなく気配りするパパ上さすがです。

  • 三成を止めたのは景勝

大谷刑部や信繁が理詰めで三成に「もうアカンのですよ」と諭してもまったく理解しようとしなかった三成。清正がよくわかんない感情で攻めて来ても理解しようとしなかった三成ですが何の裏付けもなさそうな景勝の「俺はきっとやるぜ」+ハグでようやく落ち着きました。理詰め理性の塊と思われた三成は熱い男でした。熱い男と見抜いていたのは直江で、景勝に火を付けたのは直江でした。
景勝「三成ってどんな男よ」
直江「義のために死ねる男です」
景勝「では、俺はどんな男だ」
自分こそが義チャンピオン上杉謙信の正統後継者と思っているわけですから、こりゃもう、こんなこと言われたら火がついてしまいますね。
景勝「家康なんか俺がいつかぶっ飛ばしてやるんだから、今は暴発するんじゃない三成」驚いた信繁(驚くなよ。驚いてもいいけどそんな心底驚いた顔するなよ)
すかさず直江を見る!
(この案件直江さんOKなんですか?)
直江「お屋形様は本気になられた」(お屋形様が本気なら俺がNOなわけないだろ)
また苦労するんだな直江。良いやつだな。良いやつはひどい目に合うのが真田丸だけどな。

  • 結局家康をやる気にさせたのは三成

つらい。
でも三成をこうしたのは秀吉なので自業自得感も結構ある……。
本多正信アチャコではやる気にさせられなかった家康をやる気にさせてしまった……。

  • 見返り昌幸パパ

やる気になってる家康に一言残していくパパ上。「今回はこんな結果だけど、お前の好きにはさせないからな!」感あって良かったです。

*1:側近・相談役。他に足利義昭織田有楽斎古田織部千利休曽呂利新左衛門など

真田丸32話「応酬」

応酬って言うか三成が一方的に殴られてるっていうか三成が自爆しているだけに見えるんですけど……。

  • 出浦さん生きてた

史実ガードが掛かってますからねえ。しかし死にかけの原因は刀傷ではなくて火傷なんですね。必ず帰って来いというパパの命令に従って無理やり逃げようとした微塵隠れの術が原因と。

  • 且元さんの嘘

且元「眠るようにすっと」
寝てたのは且元だし。且元の発言中三成が反応したのでこれは三成差し金の且元の嘘かな。言った後胃痛始まってるので、且元発案の嘘ではないでしょう。三成が反応したので、三成の入れ知恵では。そういうところは気が回るのに、今後を寧さまの前で話してしまって叱られるという。繊細なのに無神経。前回も叱られてるし、そういうどうでも良いところで寧さまのヘイトを溜めてはいけないのに……!

  • ごくまれに間違った判断をすることがよくある

黄金の鉄の塊の三成に前回手伝ってくれって言われて返事できなかった信繁、秀吉に「三成を支えて。寂しい男なの」と言われてOKと即答しちゃったので、三成のサポートをしたいと言ったら「自分は大体正しいけどごくまれに間違った判断をすることがあるのでよろしく頼む」
この自負! そしてそれに見合わない地を這う対人スキル! 事務方として余人が並ぶことができないスキルを三成は持っているんでしょう。そこは間違いない*1。でもこれまで秀吉がやってきたから不要だった人たらしスキルは経験ないし三成には全然無理。経験がなかったからこそ全然無理だったことにも気付けなかった! だからこの自負!
三成「俺の代わりはいない」
家康「(そうならなければ殺されるから)代わりのいない俺にならなくては」
この違いか。三成、家康。どこで差が付いたのか。慢心、環境の違い

  • 利家「わしの目の黒いうちは勝手な真似はさせぬ!」

あと何秒なんですかね……。出落ちならぬ出死にかけ。即落ち2コマみたいでよくない。

  • パパ上「帰りたい」

三十郎にくたびれてると言われてるけど謀略関係についてはクルクル頭が回るパパ上さすがです。

  • 寧様に三成の讒言ビシバシ

アチャコと家康があることないこと吹き込んで元々寧様の三成へのヘイトが溜まっているところへこれですから離間策成功ですね。
ここへきてきりが信繁に情報流しやってますけど信繁は情報聞くだけでアチャコのように情報流しをできてないところ見るといまいち頭が回ってないですねえ。

徳川宴会で秀吉の死について探りを入れてくる政宗マジ政宗。あと余計な口をきいちゃう長宗我部盛親ね。空気読める人東軍、空気読めなかったり状況読めなかったりする人が西軍みたいな感じになってきてこれは……。

  • 人のもてなし方がわからない三成
  1. 「家康が宴会攻勢してるからこっちもやるぜ!」
  2. 「何で人こないの」
  3. 「人来ないからお仕事しに戻るし」

1の時点でちょっと考えて欲しいけどまあ良くて、2の時点で本格的に考えなければいけないのにそれをしないので3になる。3になったら細川忠興が帰る。
宴会を開催するから人が来るんじゃなくて行きたい宴会に人が来るんですし。三成パーリィのお料理おいしくなさそうだったしね……。そこまではまあダメでも仕方ない! せっかく来てくれた人を宴会企画したんならホストとしてもてなさなきゃいけないのにお仕事しに戻るはねえよ……。何のための宴会なのかわかってるの? 経験がないから三成にはわからんのだ……。秀吉が開いた宴会ではお仕事しに中座したらお仕事熱心って褒められてたもしくは許されてたんだろうなあ……。
豊臣忠義者身内会に訪れてしまった細川忠興ヤンデレマン*2としてネットでは人気ですが、この細川家は代々勝ち組・生き残り組を敏感に察知しそちらに鞍替えすることで有名なハイパー政治の家、異能生き残り家系です。うまく足利将軍家から信長に乗り換え、光秀と親しかったのに本能寺の変で光秀に加担せず、ここで徳川にするっと乗り換える家です。それにアカンと思わせたらアカンですし、この人は千利休の高弟なのでおもてなしについても一家言ある人なのにあんな言われようならもてなしがアカンのです。

  • 清正に甘えている三成

井戸魔人良いやつだった。人を井戸に投げ込み殺そうとして良いやつも何もない*3ですが、少なくとも三成にとってはいいやつ。
「お前に言いたいことはたくさんある。が今は言わぬ」
カッコお前も大変だっただろうし俺とお前の仲だしカッコ閉じという感じのが後につきます。あとは酒を飲みながら話そうよみたいなのも付くかも。
それに対して三成と来たら「お前は戦バカではないし」。褒めてるんでしょうけどォ。

で労りの宴って言って宴会開いてまた中座するの。まずさ自分の宴に来た人が少なかったのに清正は来てくれたことをありがたく思えよな。中座するとかわざわざ宣言する長束のアホぶりも結構アレですがそもそも三成は話聞いてやれよな。「我らが朝鮮に行っている間お前は何をしていた」「兵站も立派な仕事だろ!」そうじゃなくてうんうんお前も大変だったんだねってお互いの話を聞きたいんだよね井戸魔人は。通じなかったから井戸魔人もう直接「お前と飲みたい」ってラブコールしたのに「私は飲みたくないのだ!」ひどすぎます。井戸魔人にいくらでもひどいこと言っちゃうの、清正ならわかってくれるって頭のどっかで思ってて、それは甘えだし、いつか清正にも我慢の限界が来るって。
これ宴会って感じじゃなくて清正と正則と三成と、もしなんだったら且元とか入れてしみじみ飲んでればなあって。

  • 徳川のたぬきさん

「まだ秀吉は死んでないことになってるから遺言は発動してないよね?*4
「忘れてた。年は取りたくない」
これまでたぬきってなかった家康が急速にたぬき化したのは三成が余計なことして家康の尻に火を付けちゃったからだぞ……家康はどうしても生き残りたいマンだから生き残るためなら何でもするんだからな……。

  • お屋形様平常運転

信繁「お屋形様! 家康にガツンと言ってやってくださいね!」
景勝「おう、任せておけ!」
直江の顔。
家康「なんか言いたいことある人おる?」
景勝「(小声で)忘れたで済まされる話ではない」
(小声で)って、字幕でこれ付いてました。
直江の顔。
家康「何?」
景勝「(小声で)忘れたで済まされる話ではない……ような気がする」
直江の顔。
家康「聞こえんなあ〜?」
景勝「何でもないです」
直江の顔。
景勝さん! 涙目で信繁見るなよな!
今回直江はセリフ1個もなかったけどめっちゃ顔だけで演技してましたね。

  • 景勝がダメなので三成が出て死ぬ

約定違反を責めたつもりがブーメランで自分が攻められてた。だから大谷刑部が1対1やるなって言ったのに……。

  • 家康を責めようと思ったけどうまくいかないので

三成「もう家康の家にカチコミかけるわ」
どんだけ短気なんだ! 脳筋だったわこの人! 脳筋ナンバー1は宇喜多さんだけど、2位が三成だった! 清正とか正則とかその下だよ。槍じゃなくて筆持ってる猪武者だったんだね三成は……。

  • 今週の感想

三成のコミュニケーション能力の欠如が見ててつらい。秀吉が死んでしまって急にそういうのを求められるようになったけどわけがわからない三成。私はここ数年でようやくそういうのも大事なのかってわかってきたけどうまく身に着けられないまま結婚してしまってそういうのの要求水準が上がって奥さまに「あなたの行動、ぎょっとする」「人付き合いが下手」と言われてむむむむとなっているところなのでほんときついんです。まさか時代劇見ててこういう気分になるとは思わなんだ。でもなあ腑に落ちるんだよなあ面白いんだよなあ。

  • (三成のせいだが)急にたぬき化して手が付けられなくなった家康
  • 脳筋宇喜多
  • 三成にはわからない言語でしかしゃべれない井戸魔人
  • いつもの景勝
  • 出即死にかけで頼りない前田利家
  • 頼りにならないおとな衆
  • 無能長束
  • 今週は無能だった信繁

みんなして三成を追いこんでる感じもする。まあ一番追い込んでるのは三成自身ですけど。やっぱり秀吉の遺言が悪い。あんなにみんなに「秀頼のこと頼む」って言ってたのに、三成にはそれ言わないで「家康を殺せ」しか言ってないんだもんなあ。そりゃ秀頼のことより家康殺しに熱中するよなあ。「秀頼のこと頼む」って言われてたら、信幸兄ちゃんの言う通り家康のサポートに三成が回ったかもしれないのに。家康もそしたらたぬき化しないで豊臣を支えたかもしれないのに。秀吉が死んだときに合掌してたのはあれ本心でしょ。秀吉が余計なこと言わなければなあ……。

*1:小田原攻めの兵站なんてこれ以降真似できた組織はないですし。関ヶ原の徳川どころか、たぶん徳川幕府も無理。

*2:庭師が妻の顔を見たとして斬った。特に妻はそれについて反応しなかった

*3:しかもそのあと勝手に「水に流すぜ」とか宣言する

*4:死んでないことにして葬儀を遅らせたのは清正とかに葬儀に出て欲しかったからかも。また三成の考えが裏目に出ちゃってるわけだけど

真田丸31話「終焉」

  • 秀吉、順調にボケ老人

ナースコール無用鳴らしまくりボケ老人とかさあ……リアルすぎるんだよねえ……。

  • 本当に怖い真田桃太郎

昌幸「鬼退治のために犬を埋伏の毒として鬼に送り込みました」
そうだね……正々堂々と戦いをするのはバカだね……。

  • 三成、家康をガン警戒

ガン警戒は良いんですけどそれを相手に見せるのはどうなの。これだと三成が実権握ったら徳川は潰されますよねって思われちゃう。大谷刑部が元気だったらこんなことさせなかったんだろうなあ。

  • ガン警戒された徳川家、遺言書操作に走る

三成が余計なことしなければ正信もここまでしなかったかも知れない。片桐さんに期待するのは間違い。
しかし家康これを見てぞっとしたんだろうなあ。あの顔。自分の時どうなる? という話。だから正信の息子正純は処分されるのだ。
曹叡「こういうの見たことあるぞ」劉放・孫資「奸臣ですなあ」

  • 三成、渾身の遺言書操作返し

「眠くない!」
もう必死ですよ。必死過ぎて人の道から外れてしまった。寧様にも見られちゃったしこれは痛い。このシーン見た時、友人が三成の忠誠の先が秀吉本人から豊臣家に向いてしまったのか? と言ってたんですけど、この後の水垢離を見るとそうとも言い切れないですよね。というか致命的に不器用なんだ三成は。文字通り致命となる不器用。

  • 秀頼、賢い

淀殿は人の死は経験してきたけどリアルタイムに死に直面したことがなかったから秀吉の状態に耐えられなかった。しかし秀頼は聡明なようで秀吉のあの状態にもうろたえず、しかも淀殿に気遣いさえ見せた。賢い子! ベルの音を楽しんでいたのは、この秀頼は間違いなく秀吉の子なんだよという脚本のアピールですかね。しかしこれがまさか。

  • 秀吉「あの蝋燭が消えたら儂死ぬ」

秀秋「フッ!」
家康・信繁「あああああああああああ!」秀吉「ぐえーっ」
重病人の側に点きっぱなしの蝋燭もどうかと思うのです。危ない。秀秋は常識的な行動をしただけ。家康がやらかすのかなと思ったら秀秋だったとは。
諸葛亮「こういうの見たことあるぞ」魏延「ちゃんと周囲の様子は見て行動しないと」

  • 秀秋も地味にコミュ障だなあ

死にかけの秀吉に「お元気で」
秀吉「秀頼のこと頼む」
秀秋「できる限りで」
どうなのかなー? スルーしてしまう人も多いと思うけど変だよね。

  • 死に掛けの秀吉の傍らにノブの鎧を設置していく正信

悪意あり過ぎるだろ!
秀吉の死にざま伝説の中に、秀吉の夢にノブが出て来て秀吉が寝ぼけて「ごめんなさい! ごめんなさい!」していたというのがあるので、それが来るのかと思ったら謎の血まみれの男の子。
三法師?(死んでないぞ)
結局放送中はピンと来なかったのですが、浅井長政の子、万福丸ですかね。淀殿の(腹違いっぽい)兄。ノブが秀吉に殺せと命じて、散々捜索して見つけて殺した子供。自分が死んだら秀頼もこうなると思ったのか、三成に「家康を殺せ」と命令。秀吉は色んな人に「秀頼を頼む」って言ってるけど、三成は「秀頼を頼む」って言われてないんだよなあ。なのに「家康を殺せ」だけ言われてしまった。こんなの三成は家康を殺すしかないじゃん。

  • 秀吉「家康を殺せ」三成「そうか、よし、殺す!」

どうかと思いますね。
謀略なら昌幸パパだぜ、師匠! ってパパを訪ねるとパパも満更でもない。
「暗殺とか怖いので聞かなかったことにします。なんか家康が明日死ぬかもだけどうちには関係ねえですから!」
ノリノリですねパパン。
すぐ決行したところから前々からずっと家康を殺す算段を立ててたと思われる出浦さんが出撃して信幸兄さんに出くわして、ここまでか! みたいな顔しましたよね。「この出浦! 戦いの中で戦いを忘れた!」で死んでしまうのかと思ったら見事撤退。さすがニンジャだ証拠を残さないぜ。記録ではこのあと信幸兄さんに仕える出浦さんでもありますからね。あと素破が死ぬのは信頼を失った時って前言ってたし。
しかし出浦さんの攻撃は基本的に首筋狙いでほんと怖かった。クリティカルヒット! ただかつ は くびをはねられた! 狙い。槍でガードされてもじりじり押して頸動脈を切ろうとしてた。あれが暗殺剣術か……。
パパは「先送りにしていいことなんか一つもない」と言っていたけど、信幸兄さんとしては打ち明けるのを先送り先送りにして今まで溜めてたおかげで徳川への貢献ポイントが爆上がりしましたね。

  • 秀吉「佐吉を頼む、あれは淋しい男だ」

誰のせいなんですかね……?
三成に今後よろしくと言われても返事できなかったのにここでは即答する信繁。

  • 秀忠「信幸さん隠し子と怖い奥さん大変ですねうちも奥さん怖いのよウフフ」

隠し子もな!(将来的に)
ところで秀忠が信幸兄さんの後ろでアワワワしてたけどドラマ序盤の家康にそっくり。親子だ。

  • ナースコールベルがない!

秀頼が遊んで元に戻さなかったからだ! 
ついでに信繁が側に控えていなくて居眠り且元しかいなかったのは昌幸パパが出浦さんを徳川屋敷へ回したからだ!
昌幸パパが出浦さんを徳川屋敷へ回したのは三成がパパをけしかけたからだ!
三成が昌幸パパをけしかけたのは秀吉が「家康を殺せ!」と言ったからだ! なんだ、自業自得じゃん。
長時間の有働ナレーションに耐えたけど結局孤独に死ぬことに。涙が落ちるところとか迫真としか言いようがない。小日向さんの秀吉、見事の一言でありました。

【ネタバレあり】真田丸30話「黄昏」

私、「たとえ生まれ変わっても、きっとまたあなたが好きになる」みたいなのに弱いんですよ。なんなんですか今回。男同士どころか片方ボケ老人でもちょう素敵なシーンになるじゃないですか……。
ボケてて忘れられてた時、信繁は超ショックだったと思います。秀吉マジ怖いからお茶々は避けるみたいなことやってても自分は秀吉のこと大好きだったんだなって思い知ったんだと思うんです。
そしたらあの時の出会いを繰り替えして、その時はなかった「利発な若者は好きだ」「お前のこともひとめで気に入った」という言葉が足されて。あの時が再現されてるのにあの時言わなくてボケてる今言ったことだからこれが嘘なはずがない。正真正銘、自分は気に入られていたんだと確信できる言葉。さっきは形見分けで何も貰えなかったけれども、どんな物よりもありがたい形見分けだったに違いないのです。
もうダメだ。これで大坂の陣大坂城に入らないはずがない。信繁の命運は定まった。信繁は色々な人から色々な言葉を聞き、色々な呪いを受けてここまで来て、結局豊臣とは秀吉のことだし、秀吉に関わらずして大坂城に入るわけもなかったのでしょう。これでトドメ。これから先はそれが補強されて行くだけでしょう。私はたとえば、一緒に九度山に流されて最初は元気だったパパ上が段々萎れて行き死んでいくのと看取り「ああ、こうやって萎れて死ぬぐらいならパッと全盛期で死にたい」みたいな思いで大坂城入りが強化されるのかなあとか思っています。
出会い再現シーンの信繁の挙動も感涙でしたね。相手を否定しない優しいあの対応はボケ老人に対してパーフェクトな対応らしいですよ。愛を感じる。茶々とカルタとか寧の芋煮とか綺麗な思い出の話してるけど声を聴くと泣いてるじゃないですか。笑顔だけど泣いてる。堺雅人は人の感情をすべて笑顔であらわす天才ですね。

  • 秀吉のボケ老人ぶりが丁寧に描かれる

スタッフに「医事指導」というのがついてて秀吉のボケ老人ぶりがリアルに描かれております……。

  • 清正は泣き三成はこらえる

地震加藤は俗説で、当時清正は伏見周辺にはいなかったということだそうですね。
三成「秀吉様はもうアレだけど決して泣かないように」
清正「泣くわけないだろ」
秀吉「秀吉のこと頼むね……」
清正(号泣)
三成(やっぱり泣きやがった)
三成の顔はあきれてるけどきっと清正がうらやましくもある……。
現状の秀吉を見て泣く清正と、秀吉亡き後のことをすでに考えている他の面々。
しかし三成と清正はまだまだ仲良しじゃないですか。この後いったい何が起きると言うんでしょう。

  • YAZAWAさんの見事なピンピンコロリ

YAZAWAさん「うおー秀吉死んで世が乱れるね! 生きてる内にまた戦に出られる! 床の上で死ぬわけにはいかんわ!」
→有働アナ
ものすごい秀吉との対比になってて。これだと家族も苦労がありませんね。

  • 上杉の移封

秀吉「徳川によからぬ動きがあれば、会津から関東に攻め込み秀頼を助けてね……」
手を握る景勝。
凄い顔の兼続。景勝は絶対に言う通りにしてしまうという顔。

信繁「やめとけ!」(即答)
相変わらず死亡フラグ周辺をウロウロするきりちゃん。普段きりちゃんをうざかっている信繁もここは即答でNO!
バテレン追放令の話も今回出て来てこれが危ない行為であるということと信繁が義を立てようとしている相手が何なのかをきっちり描写してきています。

  • 花さかじいさん

淀「秀頼が花さか爺さん見たいって言ってるからやって」
淀っちは自分がボケてる秀吉見たくないのを秀頼のせいにして顔を会わせずボケ老人介護してないので秀吉の状況が分からずこんなことを言ってしまうのです。
そしてやっぱりサルも木から落ちた。
お年寄りがケガをきっかけに寝たきりになりそのままというのは良くあり過ぎる話です……。

  • パパはダメになり息子は育つ

やはり信幸は信繁の「秀吉の体調はいつも通り」の嘘を見抜いていました。でも信繁を咎めることは最後までしなかった。
信繁は信繁で舅殿になった大谷刑部と信尹おじさんとお屋形様の景勝に背中を押され「自分が正しい」と思った通りに秀吉の体調のことを信幸に話しました。「義を貫くことがこれほど苦しいとは」信繁って勘良く状況に対応する人で、こうやって自分で判断して動くことは珍しいかもしれない。30回にもなってようやく主人公めいてきたか!
「プレ犬伏の別れだ!」と私は言いましたけどそう簡単に兄弟は袂を分かちませんでしたね。安易なことは何もしないなあこの脚本。このあと本当に決定的なことが起こるのか、それとも一般に言われる犬伏の別れとは違ってもっともやっとした犬伏の別れになるのか。身体の行先は別れたけど、心は同行しているみたいな。
そしてパパ。仕事定年退職してやることなくてぼけっとしてたけど趣味の盆栽(伏見城)に目覚めて気合入れてやってたら天災で全滅して気力失ってみたいな感じになっててもう見てらんないんですが、その中で吉野太夫に秀吉健康情報流してたのほんとダメ。信繁があんなに悩んでたのにを抜いてもダメ。ま、関ヶ原前に復活するとは思いますが。しかし本多正信は随分迂遠な所に仕掛けてきましたね。元々信繁の馬廻は真田の情報収集手段だろと睨んでいたのかな? だったら且元に仕掛けた方が効率良く情報取れそうな気がする。信繁はここまでパパにも黙っていたわけですし。よく見るとデレた稲姫吉野太夫と正信の打った手は順々に潰されていたのですね。

  • 形見分け

秀吉「且元には金子15枚」
私(現金だけ……?)
秀吉「三成には金子50枚と脇差
珍しく隣で見ていた奥さま(超反応で)「かわいそう!」(且元が)
私(且元ショック受けてるの表情に出すなよ……)
秀吉「源次郎って誰?」
私(且元優越感を表情に出すなよ……)

次回タイトルが終焉なので、今回は生き延びた秀吉ですが、次回には命運が尽きることになります。