真田丸32話「応酬」
応酬って言うか三成が一方的に殴られてるっていうか三成が自爆しているだけに見えるんですけど……。
- 出浦さん生きてた
史実ガードが掛かってますからねえ。しかし死にかけの原因は刀傷ではなくて火傷なんですね。必ず帰って来いというパパの命令に従って無理やり逃げようとした微塵隠れの術が原因と。
- 且元さんの嘘
且元「眠るようにすっと」
寝てたのは且元だし。且元の発言中三成が反応したのでこれは三成差し金の且元の嘘かな。言った後胃痛始まってるので、且元発案の嘘ではないでしょう。三成が反応したので、三成の入れ知恵では。そういうところは気が回るのに、今後を寧さまの前で話してしまって叱られるという。繊細なのに無神経。前回も叱られてるし、そういうどうでも良いところで寧さまのヘイトを溜めてはいけないのに……!
- ごくまれに間違った判断をすることがよくある
黄金の鉄の塊の三成に前回手伝ってくれって言われて返事できなかった信繁、秀吉に「三成を支えて。寂しい男なの」と言われてOKと即答しちゃったので、三成のサポートをしたいと言ったら「自分は大体正しいけどごくまれに間違った判断をすることがあるのでよろしく頼む」
この自負! そしてそれに見合わない地を這う対人スキル! 事務方として余人が並ぶことができないスキルを三成は持っているんでしょう。そこは間違いない*1。でもこれまで秀吉がやってきたから不要だった人たらしスキルは経験ないし三成には全然無理。経験がなかったからこそ全然無理だったことにも気付けなかった! だからこの自負!
三成「俺の代わりはいない」
家康「(そうならなければ殺されるから)代わりのいない俺にならなくては」
この違いか。三成、家康。どこで差が付いたのか。慢心、環境の違い。
- 利家「わしの目の黒いうちは勝手な真似はさせぬ!」
あと何秒なんですかね……。出落ちならぬ出死にかけ。即落ち2コマみたいでよくない。
- パパ上「帰りたい」
三十郎にくたびれてると言われてるけど謀略関係についてはクルクル頭が回るパパ上さすがです。
- 寧様に三成の讒言ビシバシ
アチャコと家康があることないこと吹き込んで元々寧様の三成へのヘイトが溜まっているところへこれですから離間策成功ですね。
ここへきてきりが信繁に情報流しやってますけど信繁は情報聞くだけでアチャコのように情報流しをできてないところ見るといまいち頭が回ってないですねえ。
徳川宴会で秀吉の死について探りを入れてくる政宗マジ政宗。あと余計な口をきいちゃう長宗我部盛親ね。空気読める人東軍、空気読めなかったり状況読めなかったりする人が西軍みたいな感じになってきてこれは……。
- 人のもてなし方がわからない三成
- 「家康が宴会攻勢してるからこっちもやるぜ!」
- 「何で人こないの」
- 「人来ないからお仕事しに戻るし」
1の時点でちょっと考えて欲しいけどまあ良くて、2の時点で本格的に考えなければいけないのにそれをしないので3になる。3になったら細川忠興が帰る。
宴会を開催するから人が来るんじゃなくて行きたい宴会に人が来るんですし。三成パーリィのお料理おいしくなさそうだったしね……。そこまではまあダメでも仕方ない! せっかく来てくれた人を宴会企画したんならホストとしてもてなさなきゃいけないのにお仕事しに戻るはねえよ……。何のための宴会なのかわかってるの? 経験がないから三成にはわからんのだ……。秀吉が開いた宴会ではお仕事しに中座したらお仕事熱心って褒められてたもしくは許されてたんだろうなあ……。
豊臣忠義者身内会に訪れてしまった細川忠興はヤンデレマン*2としてネットでは人気ですが、この細川家は代々勝ち組・生き残り組を敏感に察知しそちらに鞍替えすることで有名なハイパー政治の家、異能生き残り家系です。うまく足利将軍家から信長に乗り換え、光秀と親しかったのに本能寺の変で光秀に加担せず、ここで徳川にするっと乗り換える家です。それにアカンと思わせたらアカンですし、この人は千利休の高弟なのでおもてなしについても一家言ある人なのにあんな言われようならもてなしがアカンのです。
- 清正に甘えている三成
井戸魔人良いやつだった。人を井戸に投げ込み殺そうとして良いやつも何もない*3ですが、少なくとも三成にとってはいいやつ。
「お前に言いたいことはたくさんある。が今は言わぬ」
カッコお前も大変だっただろうし俺とお前の仲だしカッコ閉じという感じのが後につきます。あとは酒を飲みながら話そうよみたいなのも付くかも。
それに対して三成と来たら「お前は戦バカではないし」。褒めてるんでしょうけどォ。
で労りの宴って言って宴会開いてまた中座するの。まずさ自分の宴に来た人が少なかったのに清正は来てくれたことをありがたく思えよな。中座するとかわざわざ宣言する長束のアホぶりも結構アレですがそもそも三成は話聞いてやれよな。「我らが朝鮮に行っている間お前は何をしていた」「兵站も立派な仕事だろ!」そうじゃなくてうんうんお前も大変だったんだねってお互いの話を聞きたいんだよね井戸魔人は。通じなかったから井戸魔人もう直接「お前と飲みたい」ってラブコールしたのに「私は飲みたくないのだ!」ひどすぎます。井戸魔人にいくらでもひどいこと言っちゃうの、清正ならわかってくれるって頭のどっかで思ってて、それは甘えだし、いつか清正にも我慢の限界が来るって。
これ宴会って感じじゃなくて清正と正則と三成と、もしなんだったら且元とか入れてしみじみ飲んでればなあって。
- 徳川のたぬきさん
「まだ秀吉は死んでないことになってるから遺言は発動してないよね?*4」
「忘れてた。年は取りたくない」
これまでたぬきってなかった家康が急速にたぬき化したのは三成が余計なことして家康の尻に火を付けちゃったからだぞ……家康はどうしても生き残りたいマンだから生き残るためなら何でもするんだからな……。
- お屋形様平常運転
信繁「お屋形様! 家康にガツンと言ってやってくださいね!」
景勝「おう、任せておけ!」
直江の顔。
家康「なんか言いたいことある人おる?」
景勝「(小声で)忘れたで済まされる話ではない」
(小声で)って、字幕でこれ付いてました。
直江の顔。
家康「何?」
景勝「(小声で)忘れたで済まされる話ではない……ような気がする」
直江の顔。
家康「聞こえんなあ〜?」
景勝「何でもないです」
直江の顔。
景勝さん! 涙目で信繁見るなよな!
今回直江はセリフ1個もなかったけどめっちゃ顔だけで演技してましたね。
- 景勝がダメなので三成が出て死ぬ
約定違反を責めたつもりがブーメランで自分が攻められてた。だから大谷刑部が1対1やるなって言ったのに……。
- 家康を責めようと思ったけどうまくいかないので
三成「もう家康の家にカチコミかけるわ」
どんだけ短気なんだ! 脳筋だったわこの人! 脳筋ナンバー1は宇喜多さんだけど、2位が三成だった! 清正とか正則とかその下だよ。槍じゃなくて筆持ってる猪武者だったんだね三成は……。
- 今週の感想
三成のコミュニケーション能力の欠如が見ててつらい。秀吉が死んでしまって急にそういうのを求められるようになったけどわけがわからない三成。私はここ数年でようやくそういうのも大事なのかってわかってきたけどうまく身に着けられないまま結婚してしまってそういうのの要求水準が上がって奥さまに「あなたの行動、ぎょっとする」「人付き合いが下手」と言われてむむむむとなっているところなのでほんときついんです。まさか時代劇見ててこういう気分になるとは思わなんだ。でもなあ腑に落ちるんだよなあ面白いんだよなあ。
- (三成のせいだが)急にたぬき化して手が付けられなくなった家康
- 脳筋宇喜多
- 三成にはわからない言語でしかしゃべれない井戸魔人
- いつもの景勝
- 出即死にかけで頼りない前田利家
- 頼りにならないおとな衆
- 無能長束
- 今週は無能だった信繁
みんなして三成を追いこんでる感じもする。まあ一番追い込んでるのは三成自身ですけど。やっぱり秀吉の遺言が悪い。あんなにみんなに「秀頼のこと頼む」って言ってたのに、三成にはそれ言わないで「家康を殺せ」しか言ってないんだもんなあ。そりゃ秀頼のことより家康殺しに熱中するよなあ。「秀頼のこと頼む」って言われてたら、信幸兄ちゃんの言う通り家康のサポートに三成が回ったかもしれないのに。家康もそしたらたぬき化しないで豊臣を支えたかもしれないのに。秀吉が死んだときに合掌してたのはあれ本心でしょ。秀吉が余計なこと言わなければなあ……。