最近見た映画

何かもう面白そうな映画いっぱいやってますねえ。

ネタバレに配慮しつつ感想など。

パシフィック・リム

始まるや否や「KAIJU(怪獣)」が大暴れしてドーン! だったので、「ははあ、『細けえことは気にすんな!』って映画なのだな」と思いました。実際、細かいことが気にならない大変純然たる娯楽作品でした。巨大怪獣をイェーガー*1というロボットが殴って倒す! そういう映画です。
もう気に入ったところだけかいつまんで書きますね。

  • パイロット二人がシンクロして戦うのが良い

いわゆるモビルトレースシステムというか、パイロットの動きをイェーガーが再現するという操縦システムなのですが、脳に負担が激しいとかなんとか理由を付けて二人で操縦する仕組みになってるんです。タイミングを二人で合わせないといけない。するとパンチ一発お見舞いするにも「せーの、ドン!」って感じになるのですごく重みがある感じになるんですよねえ。絵的に巨大感ものすごいところにこの演出が加わるので大変重量級のロボ怪獣プロレスが見られます。

  • 声優の配役が良い

だってさー池田秀一の息子役が浪川って聞かされるわけで笑っちゃうでしょ。個人的によかったのは正統派正義のマッドサイエンティストコンビが古谷徹三ツ矢雄二だったことですね。二人ともすごくうざいw

この二人正義なんですけどマジマッドなんですよ。ほんと頭おかしい。お互いのマッドさを嫌い合っていがみ合ってるんですが最終的に超本格的にマッドなことをする時にマッド同士通じ合って協力してマッドサイエンスするというのがねーほんとアレですねえ。それで声優が古谷徹三ツ矢雄二。たまらん。

肘から先が飛んで行って相手を殴る。巨大ロボ伝統の武装です。原語だと"Elbow Rocket"。でもこれを見せられて「この武装の名前は何?」と聞かれたらみんな「ロケットパンチ」って答えますよねっていう。

  • スタッフロール後のお遊び

この手の映画はスタッフロールの後に重要情報流したりするので最後まで席を立たないのがお作法。パシフィック・リムももちろんそうです。でも「あー、アメリカ映画ってあー、そうするよね、これもそうなのか……ってお前かよ!!」というのがあって笑いました。カウンターを狙っていく姿勢、大好きです。
このパシフィック・リムのデルトロ監督、クトゥルフネタの映画を撮る予定だったのですが、映画会社から「恋愛要素を入れてくれ」と言われて即キックしたそうで。さすがだなあ、アメリカ映画はすぐ恋愛ネタ入れたがるからなあ……。と思った次第です。次に紹介する終戦のエンペラー終戦のエンペラーだっただけに、うん。
ところで怪獣を退治するロボットがイェーガーというのは怪獣イェーガー=怪獣映画って言いたかったんでしょうか?!

終戦のエンペラー

WW2 は日本の無条件降伏によって終結しました。進駐してくるアメリカ軍は日本の指導者からこの戦争を引き起こした原因となった人物を探しだし裁判にかけ処罰することを目論んでいます。
ではその日本の指導者といえば誰? そりゃ日本の指導者 of 指導者といったらエンペラーしかいないでしょ。アメリカ政府としては戦争を引き起こした天皇を裁判にかけることを望む!
と言われた進駐軍のリーダーマッカーサーですが、彼の意見としては「自分の仕事はこれからの日本の統治だし。天皇を裁判にかけたりしたら治まるものも治まらなくなっちゃうよ」というところ。でも政府の方針が天皇を裁判にかけるべし、である以上「でも自分はこう思うんで」ではなかなか。そこでマッカーサーは部下で知日派のボナー・フェラーズ准将を呼び出し、10日で天皇の戦争責任について調べよ。天皇に責任がないという証拠を持ってきて裁判を回避させるのだ。と指示を出します。准将も天皇を裁判にかけた場合日本の統治は絶対にうまくいくまいと考えていたので、同意して調査を開始します。しかし証人が自決したり、「本音と建前」や天皇に関する様々なしきたり、日本の精神性が彼を阻み調査は難航する……というお話。
まずこれがアメリカで制作されたということが大変大きなことだと考えますです。内容の詳細についてはまあ、大河ドラマだと思えばいいよね。という感じです(私もこの辺まったく詳しくはないですが)。
各役者さんの演技が光っていました。中村雅俊近衛文麿もいかしてましたけど、主人公専属の通訳のタカハシが本当によかった。主人公が皇宮警察に無理を言えとせっつくところ、タカハシは苦しみながら……。あーうん、通訳。なるほど通訳。ははー。という感じ。

タイムスクープハンター

相変わらずの賊スクープハンターで笑いました。1980年まで来て賊に追われるとか沢嶋は賊に追われる才能がありすぎる!
今回は途中からいつものドキュメンタリー報道形式から離れ、三人称視点からの話になります。沢嶋本人やその周囲がどうなっているのかが可視化されて面白いですし、いつもの危険な取材も派手さを増します! 焙烙火矢も爆発するしタイムスクープハンター見るたびに「弓矢強いなー」と思わせるあの描写もさらに強化されてさらに怖い! という感じです。
基本的に無名な人を扱うタイムスクープハンターですが今回はちょっと有名な人にも密着しちゃったりして。でも題材が安土城なのに光秀も信雄も出ないんですよねー。私はこのバランス感覚、好きです。

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今はウルヴァリン SAMURAI や、マン・オブ・スティールとかもやってますね。こっちもできるだけ見たいところです。

*1:ドイツ語で狩人という意味