蝗と書いてイナゴと読むけど実はバッタ

三国志に出てくる虫の大発生で植物食われまくってどうにもなりませんってのは蝗害というのですが、実はこの蝗に「いなご」と訓を当てたのは実は誤りなのです。蝗はトノサマバッタなどの、大発生すると性質が変化するバッタ類のことを指します。
これらのバッタは大発生した場合、食料を求めて長距離を移動できるように後ろ足が短く、羽が長い「群生相」という形に成長します。これを飛蝗と言いまして、集団で移動してはありとあらゆる植物を食いつくし、その地域を飢饉に陥れます。勿論大発生すると大量に卵を生みますので被害が数年に渡ったりします。
三国志では、曹操の留守中にエン州を奪った呂布曹操の戦役中に蝗害が発生し、食料が不足して戦争どころでなくなったのが有名です。