何か北條龍虎伝面白いんですけど

北條龍虎伝 (新潮文庫)

北條龍虎伝 (新潮文庫)

最初氏康は風魔小太郎と対立していたのですが、色々あって手なずけます。けど手なずけ切れてない感じなのが何か面白いです。氏康が小太郎に何か内密に相談したいなーと思ってると察しのいい小太郎が夜中に氏康の寝所にやってきて「外郎外郎はいらんかね〜寝酒もあるよ〜」とか言うのです。で、氏康が相談しながらも、妙な小太郎の立ち居振る舞いに「ふ、怪しき奴め」とか言いつつ「一個所望」「一杯所望」とか言って食べたり飲んだりしているとその内眠り薬を混ぜられて眠らされてしまったりするのです。わりとからかわれ放題。それがツボに入ってしまってどうにもいけません。
私がツボに入っちゃったのはその辺ですがこの小説の主題は氏康と北條綱成のうるわしき主従愛というか友情というかその辺だと思います。河越夜戦が物語のクライマックスになるのではないかと。