人を罵るにもまずは能力ですよ


 気に入らない相手を中傷します−。中国遼寧省でこんな“サービス”を行う業者が現れた。
 英字紙チャイナ・デーリー(電子版)によると、ビラを使った中傷は200元(約2500円)、電話は80元、メールは10元。依頼があったことは伝えるが、誰に依頼されたかは明かさないまま相手を中傷する。
他人を罵るのが仕事になるなんて! と思わされますが別に中国なら驚くにも値しないと思います。
「なんだとメガトロン貴様中国を馬鹿にするのか中国は民度が低いからそういったどうしようもなくレベルが低いものもビジネスになるとか抜かすのかこの野郎ふざけんじゃねえぞ」
とか思われる向きもあるかもしれませんが私は別にそういうつもりで言っているのではありませんのでまずは落ち着いてください。
これについては今は亡き光栄の、中国を舞台とした歴史シミュレーションゲーム三国志4をプレイした人ならわかるはずなのです。
三国志4ではスキルシステムというものが導入され、特定の行動はスキルがないと実行することはできません。
例えば人材スキルを持たない人間は他国の人材の引き抜きや在野武将の招聘などができないといった按配です*1
このスキルの中に罵声というものがありまして、このスキルを持った武将のみ戦場で敵武将に罵詈雑言を浴びせかけることができるのです。このスキルはスキルをたくさん持っている武将の中でもイメージ重視型の趙雲とか陸遜とかは持っていませんし、清流派士大夫の荀イク陳羣とかそのあたりも持っていないのに諸葛亮はしっかり持っているのは面白いところです。まああの人は悪口で3名殺してます*2からね。
話を戻すと、人ができないことをスキルがある人間が請け負い代価を受け取るというのは立派なビジネスです。
そう、中国ではスキルがある人でないと有効な悪口誹謗中傷ができないので専門家が出張る必要があったのです。
なので中国ではこういうビジネスが成り立つわけですね。きっと中国三千年の歴史の中で悪口の類もどんどん進化し普通の人が思いつく程度のものは有効ではないのでしょうね。

*1:例外的に、君主のみは全ての戦略コマンドを実行可能

*2:周瑜、王朗、曹真