さやかの掠奪

魔法少女さやかのお話は『まどか☆マギカ』の中で、最初から最期*1まで、きちんと描かれていて、これは大変良かったと思います。大変良いものを見せていただきました。
ただ、あまりにきちんと最期を〆られてしまったので、二次創作的にこちらから手を出す隙がもう全然ありません。断固として蛇足を拒むその完結感。建前主人公のまどか、真主人公のほむらにはまだまだ蛇足する余地があるのに、アナザー主人公のさやかにはもうさっぱり。
脚本の虚淵氏のお気に入りはさやかだとのこと。それと、このきれい過ぎる〆を合わせて考えると、虚淵氏に「お前らにさやかは触らせてやんねー!」と言われているような気すらします。
「じゃ、行こっか」とさやかをうながすまどかは虚淵氏の化身であり、私らは「行かないでくれ!」という言葉を「彼女が満足なら」と飲み込むしかありませんでした。

*1:この字でいい