三国志「前史」を学ぶには

三国志というと黄巾の乱から、みたいなところは結構あって、三国志関連本でも黄巾の乱以前のことは書かれていないものが大多数です。
でも、三国時代三国時代だけがぽっと存在したわけではなく、連綿と続く歴史の上に存在するわけです。「前史」のことを知れば、三国時代への理解も深まるというものです。
とは言え、前述のようにその辺を学ぼうとしてもあまり参考になる本が多くないというのが実情です。
そこで、私は小説ではあるのですが、宮城谷三国志を推薦したいと思います。

三国志〈第1巻〉 (文春文庫)

三国志〈第1巻〉 (文春文庫)

三国志〈第2巻〉 (文春文庫)

三国志〈第2巻〉 (文春文庫)

この小説は三国志を題していながら西暦72年頃から話が始まっています。
1巻2巻を読んだ後の私の感想は「勉強になった」であり、それって何か小説の感想としてはおかしいんですが、そう思ってしまったので仕方ないです。どのようにして三国時代がお膳立てされたのか? そこが大変良く分かります。
昔私は「何で皇帝は賢臣を遠ざけ宦官などを重用したんだよ」とか思っていたのですが、どうしてそのようなことになったのか宮城谷三国志を読んでストーンと腑に落ちまして。その時々に重要な動きをした人はしっかり登場しています。あくまでも小説なのですが、大まかな流れをつかむには充分なのではないかと思っています。