三国志マガジン7号

買ってきました……うん、これまでで一番面白いんじゃないですか。
当初はどうなることかと思いましたけどこの分なら……って思うんですけど、置いてある本屋がどんどん減少してるって話をあちこちから聞くんですよねううむ。
ともあれ、曹操孟徳正伝は相変わらず急展開過ぎますけどどんどん面白くなっています。
ネタバレはしないでおきますけど献帝がさらにやさぐれて黒く、さらに劉備がそれを超える黒さでまったくもう。しかし曹操としては献帝は自分の息子なので自分が除かれようとしているとしても自分から献帝を除くことはできないと。あの献帝を守ってやれるのは自分しか居ないと。
この作品での袁紹曹操はずっといい関係で来ているので、どうやって戦いに突入するのかなと思っていたんですけど献帝を廃しようとする袁紹と守ろうとする曹操という形で対峙することになりそうですね。
正伝の曹操はやさぐれきった献帝を見て袁紹はこれを廃すだろうと言っていますが、実際史実の袁紹董卓献帝を擁立した時にこれを認めず、劉虞という人を皇帝に擁立しようとしていましたから、あながち変な話でもありません。ちなみに袁紹曹操より先に献帝を保護しなかったのはこれが原因。献帝を保護するようにと郭図も進言していたんですけどね。郭図*1にしては珍しく正しい大枠の献策だったのに勿体無い。
他には読み切りの魏延の漫画が新解釈といった感じで面白かったですね。魏延かっこいい。魏延ファンだけにこれは嬉しかったですが、どうも尺が足りてない印象がありますね。三国志マガジンではどうにも尺が足りなくてネームが増えちゃうとか、この作品の場合は絵を詰め込みすぎとか、どうにもそういうのが多いんですよね。巻頭の「10分でわかる三国志」はこの本買ってる人間には無用っぽいのでその辺を削ってこういうのに当てるとか、その辺のもう一工夫が必要な気がします。
「10分でわかる三国志」とかで初心者を呼び込むのは無理でしょうから他の手を考えるか初心者呼び寄せをきっぱり諦めるかして紙面をもっと有効利用した方がいいんじゃないでしょうか。三国志大戦のカードとか付録に付けたら凄いんじゃないでしょうかとか思いますけど……。

*1:郭図は小さい献策は大体正鵠を射ているのですが、それで信頼を得て大局に関係する進言させると基本的に外しまくりという非常に厄介な人物で、一部では「出ると負け軍師」として有名