セガが呉につらく当たっている件について

それでいいのです。
このゲームは兵科として騎兵、槍兵、弓兵、歩兵、攻城兵の5種類がありますが魏には騎兵、蜀には槍兵、呉には弓兵が多く、この3種の中では弓兵がもっとも運用が難しくなっています。何せ移動中は弓が撃てず、また接近されるともろいのです。
弓の強化技には麻痺矢というものがありこれを使うと矢を受けている部隊の機動力を下げることができ、一方的な攻撃を展開できるわけですが、その麻痺矢を自軍の弓部隊全てに撃たせることのできる呂蒙の麻痺矢の大号令という計略を使っても、どこかの武将に挑発されたらその武将を追い駆けていってしまうので麻痺矢の射出は止まり攻撃され放題になってしまいます。というわけで非常に呉は厳しい。
でもそれが実は正しいのです!
例えば三国志ゲームの名作と言われる天地を喰らう2、これはファミコン版ではRPGでありアーケードではファイナルファイト風ゲームですが、RPGでの呉の出番は赤壁の戦いの時のみであり、その後蜀が魏を倒すと「てんかとういつ、おめでとうございます」とか言われてエンディングです。呉はどうなったのでしょうか! またアクションではそもそも存在が抹消されています。
小説の北方三国志でも孫権はひどいチキンハートと言うか非常にせこい奴として描かれており、三国志演義周瑜は友軍である劉備諸葛亮を殺そうとする酷い奴です。
本来の呉の扱われようというのはこういったもので別に美丈夫だったと書かれていない、夷陵の戦いのころは40歳ぐらいのはずの陸遜を超美少年にしたりなどするコーエーの呉優遇策の方が異端なのです! SEGAは実に正しい判断をしたと言えましょう。まあ陸遜のカードの絵は美少年なんですが……。
他にもセガはザコ武将として曹豹を出さなかったり、それに代わる人材として荊州四人組を差し置いてケイ道栄を登用するなどコーエー史観に安易に乗っかるのではなくちゃんと独立した姿勢を見せているので非常に好ましいです。ケイ道栄に復活がついているのもそれらしくて非常に宜しいです。素晴らしき三下ぶりです。
セガには是非このままの路線で頑張っていただきたいと思いました。