真田丸49話 「前夜」

決戦前夜。最終回前夜。一年間楽しかった。このドラマが終わる前夜です。平清盛以来、全部の回を見ました(見る予定)。

五人衆崩壊!

幸村がレッド、又兵衛がブラック、勝永がブルー、盛親がイエロー、明石掃部がピンクになってるスーパー戦隊パロディコラが出回っていましたが、ぴったり合っていましたねえ。木村重成は追加戦士でシルバー、塙団右衛門はブラウンでお願いします。
この五人衆ともついにお別れです。死すべき定めの戦隊メンバーは幸村以外みんな今回死んでしまいました。最終回は幸村に集中ということですね……。

こう「道中無事で。はいお守り」

銭六文……。これ三途の川の渡し賃なんですけどね。いいのかな。

修造江「今度こそ豊臣の者たちに一泡吹かせてやって下さい! 勝てる勝てる絶対勝てる!」

「あと千が危ない目に遭う事はないって約束して」
秀忠「そうならぬよう祈っておれ」
江の覚悟が固まっておる……。前は淀殿の無事も気にしていたけどもはやその段階ではないと千姫のことだけ話題にしている。そして「祈れ」って言われたってことは「半分諦めていろ」ってことですけど、そこに文句も言わない程覚悟が固まっている。
で、秀忠は豊臣を滅ぼせるなら千姫が死んでも仕方ないって思ってるんだよねえ。豊臣を滅ぼしたいのは家康より余程秀忠の方よねえ。後で
「豊臣の血はこの戦で断ち切るのです! 父上は甘すぎる!」
「恐ろしい男に育ったのう」
というやり取りもありましたしねえ。

大蔵卿局「全ては豊臣家の御為。茶々様と秀頼公をお守りするのが私の役目。 言葉がきついのは性分です」

幸村「つまり我らは同じ方を向いているという事」
嘘をつけー幸村! と思ったけど、幸村は自分にも嘘ついてるかも知れないなあ。幸村は豊臣とかわりとどうでも良くて家康を殺したいが一番に来てるよね。

大蔵卿局「牢人は大っ嫌いじゃ」

あれっ……幸村は牢人カウントじゃないんですね。良く考えたら昔から大坂城にいるメンバーってもはや淀殿大蔵卿局と幸村くらいなので、ちょっとは同志感あるんでしょうか。

団右衛門死す!

団右衛門、大名になるぜ目立つぜって気負っていたのに、雑兵のように目立たず死んでしまった。ままならない。

又兵衛死す!

本多正信「又兵衛に調略効くはずないけど、使者送るだけで意味あるんだよねー。はい又兵衛詰んだ」
怖過ぎ。
又兵衛は木村重成に「そーゆーの死亡フラグって言うの! どっちかが死ぬんだぜ」と言ったら二人とも死んでしまった。
又兵衛は独りで死ぬつもりだったのに、木村重成を巻き込んでしまった。ままならない。調略で心を乱されたら終わりだよ、と幸村に言われて、調略では又兵衛は動揺しなかったようだけど、木村重成が死ぬ気だったので、死なせたくないという気持ちで動揺してしまったようにも思えました。

重成死す!

せっかく髪と兜に香を焚きしめておいたのに泥の中で死んでしまった。ままならない。しかしウィザードは月代が似合っていましたねえ。実に爽やかなイケメン武士でした。

ちょうすがめさん敗走!

ちょうすがめさんは家臣思いなもので家臣を無事に逃がすために「もはやこれまで!」と言って自分を囮に家臣は逃げられるように動いたんですけどそんな性格ですから人望もあるもので結局家臣が囮になってしまった。ままならない。

淀殿「みんな団右衛門のように死ぬの?」

悪気があってもあんなに空気が悪くなるようにはなかなかできないぞ……。淀殿はとんでもねえ死神だった。
きり「お前がいると士気がダダ下がりだからあっち行きますよ!」
とんでもねえ不敬発言ですがきりは空気を解凍しようとしてわざとひどい言い回ししてますよね。ナイスだぞさすが生のヒロインだなきり……。

幸村「どうも作戦が漏れてるね」勝永「間者かー」

執拗に厨で作戦会議してるの、大角与左衛門に偽情報流してるのかなとも思ったんですけど、前回有楽斎追い出したあたりの動きがどうも変で与左衛門を泳がせてる感じがしなくって。

与八死す!

ええ……。与左衛門が怪しいから与八をつけてたんじゃなかったの……。ちょっとお粗末じゃないですかね幸村さん!
有楽町追い出した後、他に間者がいるという動きじゃなかったもんな……。

家康「秀頼公があそこにおっては徳川のためにならんのじゃ」

あの景勝の前でわざと徳川のためにならんとか突っ込み喰らうようなことを言った。突っ込んでほしかったんですね家康は。当時のことを知っている人間も少なくなって、自分に楯突く人も少なくなって。でも景勝なら言ってくれるかなあという希望。
そしてその期待に応える景勝。

大野修理「後藤又兵衛殿、討ち死に」

この時の秀頼の顔ときたらようやく自分の置かれた状況を認識したのか……という。幸村とかも秀頼に目隠ししてたようなものだ。

幸村「これでしまいかー! 徳川兵に真の武士は一人もおらんのかー!」

24話で政宗が自分の鬱屈を信繁に聞かせながら見せた剣の振るい方をして、政宗の前でこう言う幸村。
政宗お前は自分のしたい戦いをしているのか? 俺はしているぞ!」という意味なんですかねえ。政宗も感ずるところがあった模様。だから幸村は政宗に家族を託す。

幸村「内記は足手まといだから城を出なさい。きりは残って」

内記ときりが目配せで伝え合うの良いね……。

政宗「君たち幸村の家族は私が責任をもって保護します。ずんだ餅食いねえ」

お梅がずんだ餅食べると満足気にうなずく伊達主従変だし大八にずんだ餅いらないといわれて動揺して「だいは……大八?」とかなっちゃう政宗全然よくわからない。

幸村「千姫はお前が連れて逃げてくれな」

きり「任務終わったら戻ってくるから」
きりには生き延びてもらうつもりだったんだろうと思いますけど、戻ってくるって言われてすごく情がわいてしまっていますね。そこで「お前は逃げて生きろ」も「一緒に死んでくれ」も言えないのほんと女の人に対してはダメだね……。

きり「十年遅い!」

なんだこれ。きりには以前「なんだこいつ」くらいに思っていたのに今回は良かったねという念しか湧いてこない……いや良くねえよ! 十年どころかもっと遅いよ信繁! 何やってたんだよ!
一年見続けて来たからこそ生じる感情でしょうかねこれは。
しかしでも何やってたんだよって、相性悪かったんだよ。こうでもないと抱きしめられないくらいに。そうかそれなら仕方ないな……。
源次郎さまのいない世に生きててもつまらないから」ってすごいよね。死ぬなとか言わなくて、もう全部飲みこんで納得して、幸村が死ぬものとして処理されている。思えば九度山脱出を企ててからきりはずっとこうだった。大坂城に入る時老人メイクしている時も、あきれながら目を輝かせていたもんね。
またこの時の有働アナのナレーションもすごく良かった。今わかっている範囲のことを断定せずに(できずに)述べているだけなんですけど、すごくしみじみする……。
高梨内記の娘には諸説ある」とわざわざ言ったのはきり生存フラグかなあ。諸説あるんだから、この子に関しては好き勝手な結末を用意するよ、って。