【ネタバレあり】真田丸小ネタ

大河ドラマ真田丸、本当に面白いですね! 面白過ぎて人生が幸せです。真田丸の脚本の三谷さんはご自身が歴オタであることもあり、歴史小ネタをバンバン挟んできますね。その辺知らなくても問題なくドラマの筋を追うことができるようになっており良い作りだなと思いますし、それでも知っておくともうちょっと面白かったりするので、できれば毎回、放送を見ていて私自身が気づいたことを毎回メモしていければなと思っています。

  • 真田「信繁」

真田幸村として知られる戦国アイドル。幸村の名は自分で名乗った記録が残っておらず、江戸時代の講談で広まりました。ただし松代(真田)藩の記録には幸村で残っており、幕府から「幸村」って何、と松代藩が問い合わせを受けた際に「うちは『信繁』で認識してますけど、大坂城に入った後『幸村』を名乗ったのではないですか、と回答したという話があります。
水戸光圀(いわゆる水戸黄門)は「幸村の名前は間違い、信仍が本当の名前だ!」と主張していますが、信繁と書いてある崩し字を見間違えたと言われています。というのも、信幸お兄ちゃんが「信繁の名は武田信玄公の弟、武田信繁にあやかって名付けられました。文字も同じです」とコメントしたという話が残っているからです。幼名は弁丸。
真田幸村の名前の方が有名なのに主人公は真田「信繁」です! とアピールするところに、歴オタの私は「きちんと歴史を描くつもりなのだな!」という気概を感じ、期待を大きくしました。

丸、という言葉には、エリア、区画といった意味合いがありました。城の中の区画で最も重要なエリアを「本丸」と言います。本丸の前の防御拠点を「二の丸」と言います。
大坂冬の陣真田信繁は大坂方に参加し、大坂城の外に非常に攻撃的な防御施設を構築しました。これは出城と呼ばれるジャンルの施設ですが、これを真田さんが担当するエリアと言うことで真田丸と呼びました。
城と真田丸が連携して死角を減らし敵を殺します。

信幸、信繁の父。真田幸隆(幸綱)の三男。人質として武田に預けられ、三男坊のため真田家を継ぐ予定もないので信玄母方面の家の養子となり「武藤喜兵衛」を名乗り信玄に側仕えしました。しかし長篠合戦で兄の信綱、昌輝がともに死んでしまったため、急遽真田を継ぐため復姓し真田昌幸となりました。
謀略に長けた人物で「表裏比興の者」と評されました。今風の戦国イメージで言うと「ガチたぬき」というところでしょうか。褒め言葉です。「表裏比興の者」と評したのは石田三成ですが、彼と昌幸は近しかったですからね。
役者の草刈正雄さんは名大河と言われる『真田太平記』で真田幸村役をやっていますね。今度は父親役ですか。

  • 真田信幸:

信繁の兄。後に信之。
ガチ有能な人物で、祖父や父や弟のトンデモアクロバティック謀略・戦術の裏に隠れて目立ちませんが「すごいな○○、どうやったんだ?」みたいなおかしな戦果を上げている回数は私の感覚だと4人の中で信幸が最多。
残っている衣服から非常に長身だったと考えられており、また非常に長寿でした。93歳没。真面目な感じの人物で、父や弟がガチ謀略で大暴れして巻き込まれている感じが否めず、その心労で寿命が縮まったのでは、本来は120歳くらいまで生きられたんでは、というのが良くある歴オタジョークになっています。
妻があの本多忠勝の娘で、みなさんご期待の通りちょう怖い奥さんだったそうです。

武田信玄の四男。母は信玄が打倒した諏訪頼重の娘で、四男なので元は諏訪氏を継ぐ予定で、諏訪四郎勝頼と名乗っていました。
しかし信玄の長男義信は信玄と対立して処断され、次男信親は盲目のため出家しており、三男信之は若死にしていたため急遽勝頼が武田を継ぐこととなり復姓しました。
しかし信玄は勝頼は諏訪なので本当の武田の跡継は勝頼の息子だとし、勝頼は一旦武田を預かるだけね、みたいな話をしたとかなんだとかで、勝頼は武田じゃないじゃん諏訪じゃんみたいな雰囲気が家臣団に蔓延して勝頼は統制に苦労したと言います。
名門武田が滅亡した時の当主なので愚将扱いされがちですが、信玄は周囲の勢力とは上杉を除いてひととおり一旦同盟を組んでから裏切る実績を解除済みで死んでいるという面白いぐらいのデタラメ外交であり勝頼がどんなに頑張ってもこれは……感が漂っていました。でも勝頼の時代に武田家最大領土を達成していたのよ。
BS時代劇塚原卜伝』に勝頼役の平岳大さんが左門という役で出ていたのですが、この左門が卜伝の従者で、じゃあ卜伝は誰かというと堺雅人さんでした。その時と主従が逆になりましたね。卜伝と左門はナイスコンビでした。
また、平岳大さんの父親平幹二朗氏はこれも名大河と言われる『武田信玄』で、勝頼の祖父武田信虎を演じています。

アナ雪と呼ぶのはやめよう! 梅雪は出家後の名前で、元は信君(のぶただ)。
穴山氏は武田を名乗っても良いとされる親戚、御一門衆で、自らの支配エリアは独自の統治をしていました。勝頼やその側近と揉めて後の離反に繋がったとかいう。勝頼は諏訪なんだから俺の法こそ武田だろみたいな思いがあったんですかね。
役者の榎木孝明さんもBS時代劇塚原卜伝』に出演しました。温厚な幕府のお役人かと思ったら殺人剣におぼれたサイコパスシリアルキラーという役で油断ならねえ感じが凄かったのですが、真田丸でもその雰囲気が出ておりすごく良かったです。