平清盛 2話

開幕はまた頼朝パート! 今後恒例になるのでしょうか?
OP を挟んで清盛パートに移ります。
この時おそらく清盛はまだ12なのですが、既に松山ケンイチになっています。んー、まあいいか。
賭場一人勝ちして因縁を付けられたで平太大暴れ! さらに逃げた先に落とし穴を仕掛けて大勝利! 平安京エイリアン的に考えて!
帰って来た平太は家でも大暴れ! スーパー反抗期タイムです。「朝廷で披露するために舞を一緒に練習しましょう?」と言ってくるできた弟に当り散らし、母親には嫌味を言って「俺は父上のようにはならぬ!貴族にも! 王家の 犬にも!」と放言。対して父上こと忠盛は「そーかそーか良くわかった。俺の仕事は治安維持だから、どっかでてめー見かけたら容赦なく取り締まるからな」と言い返します。平太のイライラはこれで最高潮に達し盗んだ馬で走り出す12の夜した上に、往来のど真ん中で大の字に寝転んで「俺は一体誰なんだ!」と叫ぶ中二病中の中二病的症状を見せると、「誰でも良い!」と返事がかえってきてオチが付いてしまいました。
「誰でも良いから、助けてくれ!」
そう叫んでいたのは阿部サダヲ as 高階通憲(貴族)。貴族がなんで夜中にうろついてるんだよとかはすごく気になるのですがまあそれはさておき。
高階通憲「いやひどい目にあったこの世はまるでこの穴のようでまったく先が見えない!」
平太「いやこの穴は俺が掘ったからこの世とか関係ないし」
高階通憲(聞いてない)「月もあんなふうに煙に隠れてるしこれからほんと碌でもないことになるわ!」
平太(たまたまあっちでなんか焼いてるだけだろ……)
すごいですなんかおかしな感じってのが出ててたまらないです。さすが阿部サダヲです。場面転換して、朝廷では白河院が殺生禁止令出したよーという話や、鳥羽上皇白河院に憎悪を燃やしながらも璋子に誘われたら全然弱いみたいな感じでいい感じに歪んできている所が描写されます。これこの時間に放送してて大丈夫なのと心配になる雰囲気。
次は平太の元服の場。ばさらな格好で現れる平太。お前はどこの上総介だって感じですが、この大河ドラマではきれいごとのわがままは通りません! 烏帽子親の藤原家成(貴族・見事な麻呂顔)に白河院批判を繰り広げ加冠を拒否しようとする平太ですが、こうなると予想していた忠盛の家臣伊藤忠清が無理矢理押さえつけて元服と相成りました。家成には「院批判とか……話聞いてもらいたいならまずちゃんとして野良犬から飼い犬になれよな」とか言われてしまう始末。
さてこの後、白河院から殺生禁止令が出たので1話で一緒にクルージングに出ていた漁民が苦しみ挙句令への違背で逮捕されたので「罪なき民を泣かせて、武士など名乗れるか!」 と清盛が飛び出します! 父上のようにはならんと言われていた忠盛はこれに大喜び。「おいあいつ武士って言ったぞ!」
なぜかきったない格好の清盛に会ってくれる白河院。自分の息子だからでしょうか……。随分開かれた御所だなという感じは否めません。
白河院「お前の言うことなんか聞く義理はないし、殺生禁止令は撤回しないし逮捕した漁民は解放しないよ」
清盛「なんだとーっ! 院はこの世の化け物だ! 仏の教えにすがる物の怪だ!」
白河院「へーわしが物の怪? わしを物の怪と言うお前の出自はじゃあ何だよ。母親は誰だよ」
清盛「……知らない!」
白河院「わしが殺した! 白拍子という下賎な貴様の母を、まさにこの場で! あとお前の出生にまつわる話はこれこれこう」
清盛「ならば、なにゆえ私は生きておるのですか……。王家に災いをもたらす者と言われ、母を殺されてなお、なにゆえ私は生きておるのですか!」
白河院「それはの……」
白河院「I am your father」(そちにも、この物の怪の血が流れておるからじゃ。わかったか、清盛!)
清盛「Nooooooooooooooooooo!」
素晴らしい。伊東四朗半端ない。落胤設定が既に素晴らしく活きてきました。迫力あるすごく良いシーンでした。
これで、正面から話は聞いてはもらえない! と痛感した清盛は、藤原家成が言ったように、話を聞いてもらうためにまず飼い犬になるためか、弟に言われた時は跳ね除けた舞の練習をすると決め、忠盛に稽古を申し入れます。
練習シーンはすっ飛ばされて、場面は石清水八幡。清盛が舞を奉納したとされる神社です。そこへ白塗りの清盛が現れ、「私がLです」とは言わなかったんですけど、太刀を抜いて舞い始めます。
途中で清盛は舞台の上に太刀を投げる!
回廊の屋根の上にいた、殺された漁民の息子が1話で清盛が引き抜いた剣を投げる!
それを引き抜いて清盛は舞を続行する!
居並んだ貴族の見事な麻呂顔集団の中で一人だけ平民顔で目立った高階通憲が「あの男は……!」と驚く!
と言うか高階通憲からすると通りすがりで助けてくれた男が実は(自分より身分は低いものの)貴公子で(確か清盛は元服時点で従五位下)、しかも前とは全然違うイケメンな装いでビシッと決めたカッコいい舞を見せている! という感じなわけで少女マンガだとこれ恋に発展しますな。高階通憲は男だけど。
舞の最後に清盛は剣を携えたまま白河院に突進し目の前に切っ先を突きつけて舞を終えます。
この挙に物の怪白河院は不動! 「面白かった」とか言って撤収していく始末です。
清盛は忠盛に向かって「俺は、父上のようにはならぬ。王家の犬にも、平氏の犬にもならぬ。されど、俺は生きる。野良犬の声が、このおもしろうもない世を変えるまで、おもしろう、生きてやる」と言います。
これを回廊の屋根の上から見ていたのが武者丸、のちの源義朝です。さっきから警備がザル過ぎるのが気になりますが、「あれが平清盛かー」とかライバルっぽい出現です。7歳ですが玉木宏です。
この後白河院は死にます。白河院は無茶苦茶なところもありましたがその存在が重石となって混乱を抑えることができていました。しかし彼が死ぬことにより、地獄の釜が開いてしまうことになるのです……。

今週の感想としては
すごく……蒼天曹操です……。
ということ。信長でもいいですけど。何でしょうね? 反抗する貴公子を扱うと信長か曹操になっちゃうんですかね? 冒頭の反抗期シーンで叔父さんが清盛に色々言うシーンとか、曹操が叔父さんに色々言われてうざかったので発作のふりをして叔父さんを嵌めた話とか思い出しちゃいました。
あと今回から松山ケンイチ出ちゃったのはもう白河院死んでしまうんで、メインキャストで対峙させたかったのかなーとも思いました。