珍名の生まれるわけ

 ・[chincho] chincho DQNネーム DQNネームは、子が将来皇帝になった時、臣下が諱を気にする必要がないようにという親切から生まれる by 孫休 2009/11/09

http://b.hatena.ne.jp/entry/blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1335127.html

元記事*1 はほとんど……いや全然今回書きたい話とは関係ないです。
中国の皇帝の名前に用いられた文字は、臣下*2は無礼に当たるので使用することができません。
例えば、漢では優れた人物を中央に推薦するシステムがあり、孝行で廉正な者は孝廉というタイトルで中央に推挙されます。このタイトルはいくつかあったのですが、その一つは茂才と言います。なにそのモサイって、もさいわねえ……とお思いでしょうが、これは元々秀才と言ったのです。それならすっぱりわかるのですが、後漢の建国者光武帝の名前が劉秀と言ったので、秀の字は使用不能となりもさくなってしまったのです。
陳寿が著した歴史書三国志において、呉懿呉壱と書かれています。これは、三国志が書かれたのが晋の時代で、晋の建国者司馬炎の祖父司馬懿と名前が被ったためです。
そもそも、皇帝でなくとも他人の親の名前や字もタブーなのです。
司馬懿の兄司馬朗が、他人に自分の父親司馬防の字を口にされた時には「他人の親を馬鹿にする者は自分の親を尊敬しないのも同然だ」と怒り、謝らせています。
他にも、孟達の字は元々子敬と言いましたが、これは劉備の叔父と同じなので子度に変えています。
と言った面倒があるので、呉の皇帝孫休は自分で編み出した漢字を自らの子に付けたのか! 思いやりの深い名皇帝ですね!
……後世の人には評判悪いようですが。
詳しくは以下にわかりやすくまとまっていますので、ご覧ください。
http://f27.aaa.livedoor.jp/~sonpoko/sonkyuu8.html

*1:http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1335127.html

*2:要するに皇帝以外の者全員