エケトープ

バイキングが手斧で殴り合いながら自分の砦の完成を目指すゲームです。

ボード中央部にある丸いエリアから資源が出るので、そこへ「大聖堂」や「アグリコラ」よろしく労働者……バイキングを派遣します。ただし、この2ゲームと違って、どこに駒を派遣するかは同時プロット制です。各プレイヤーには小さなボードが配られ、そのボードはメインのボードに対応しているので、そこに駒を配置し、手前に見えている衝立で隠します。全員の配置が決まったら、衝立を取ってメインのボードに駒を移し、その結果、出た資源に対して人数の方が多ければ、資源の数≧バイキングの数となるまで手斧で殴り合い開始です。みんな弱気弱気に展開した結果激安資源で大戦争とか良くある話。
勝負はサシで1〜6のカードを出し合い、数字の大きい方が勝ち。負けた方は病院送りでしばらくその駒は使えません。大差で負けるほど復帰が遅れます。同点は双方病院送りで、傍観者丸儲けとかも良くあります。
勝負に使用したカードは、相手のカードの山札になります。手札は最大4枚で、なくなったら補充します。その時、山札には、直前4戦の対戦相手が使用したカードが4枚あります。つまり、自分が出したカードは遠くない未来相手の手札になることが決まっているので、強い力で相手を何度も殴るとそのまま殴り返されることになりかねないわけです。病院送りの駒が多い人は手札が強力になっていることが想像できます。
ボードの上下にあるのは各プレイヤーの砦で、受け取った資源はここに城壁の素材として積み上げることになります。この砦も直接攻撃することができます。守備兵がいなかったり、守備兵との戦いに勝利すれば壁を崩して奪い去ることができます。守備兵がいない場合は壁崩し放題になるのでかなり危険なのですが、かといって守備に人を割きすぎてしまうと資源確保に回る人数が減って発展が遅れますし、またしっかり守った時に限って敵が攻めてこないのです。人数が少ないと守りが薄くなるので病院送りが多いプレイヤーは要注意ですが、みんなでよってたかって攻めると城外乱闘が発生して勝利者のみ攻城できるルールもあるので、うまーく同じ攻城ポイントに敵が集まるように誘導して経済的に防御しましょう。間に手札回復を挟まなければ、城外乱闘で強いカードを使ってしまっているので、守りやすくなっているはずです。
最初のターンは誰も資源を持っていない+駒が全員無事なため猛烈に競合して大変な殴り合いになり大多数の駒が病院送りになるひどい光景が発生するため結構笑えます。どこかしら馬鹿ゲーのノリがあります。「病院送り」とルールには書いてあるのにみんな「服務空け」「おつとめご苦労さんでした」「このターンはウチの若いのが出てくる」としか言わないし、「このトルケル様が……」とか「俺はヴァイキングが大嫌いなんだ」とかそういう発言ばっかり出て終始和やかな頭のかち割り合いでした。6人でプレイできるのも珍しいですね。時間もそれほどかからず、結構おすすめです。