パコと魔法の絵本

DMC を見に行ったら予告編が流れてですね、結構気になったので先ほど見てきたのです。いやー面白かった。
予告編を見る限りでは演劇っぽくてこれ演劇でやればいいじゃないと思い、そしていい話っぽいなあと思ったのでした。
で、実際見に行ったらなんだその。
真面目に作れば普通にいい話にできるのに随所随所で頭おかしいんです。大枠でいい話になりうる範囲で崩せるところは崩して落とせるところは落としてくるんです。これ脚本と監督両方頭おかしいでしょう。いい意味で。もっとやれ! 折角いい話なのに頭のおかしいキャラが一人紛れ込むだけでこんな大惨事に!
で、これ演劇ではできないんですね。というのも、パコは女の子なんですけど、この子が特殊な事情を抱えているのを不憫に思った大貫という爺様が彼女に演劇を見せるのですが、この実際の世界と演劇の中の世界がが実写と CG でオーバーラップするのです。つまり大貫の爺様が剣のイミテーションを振るうと姿が劇中の役であるカエル王子の CG に切り替わって、というのを繰り返すんですね。このスピード感が非常に心地いい。CG の劇中では大バトルが繰り広げられているのに現実実写世界に切り替わると大変間抜けなことになってるとかそういう感じで笑えますし。
あれです。気違いな話を見に行ったらなんかいい話だった DMC に対して、いい話だと思って見に行ったら頭のおかしい話だったパコと魔法の絵本、みたいな感じです。
ところでこの映画どんな層を狙って作ったんでしょうね……さっぱりわからん。スポンサーにどうプレゼンしたのやら。
しかし貫地谷しほりどこに出てたのかなーと思ったのですがリコーダーを舐められちゃう役の人でしたか。なるほど。