草薙剣

纏めるのに時間がかかってしまいました! この項の中に第四十代天武天皇の病が重くなったので原因を卜わせたところ、草薙剣に祟られていたことが判明したのでと書きましたが、「なんで天皇草薙剣に祟られるんだ! おかしいじゃないか!」と思われる方もいらっしゃるかと思います。
この記述から天武天皇はそれまでの天皇と血が繋がっていないのではないかとする説があります。正統な天皇を殺して余所者が大きな顔しているので草薙剣に祟られたとするわけです。そう考えると記紀の成立はこの後天武系の天皇の在位中なので、そのあたりで色々歴史や天武天皇自身について改竄が行われている*1ということになります。
で、その改竄漏れが天武天皇草薙剣に祟られたであるとか、天智天皇は671年没(享年46歳)、天武天皇は686年没(享年65歳)といった記述にということになります。これ計算すると弟のはずの天武天皇が4つ年上ということになりますよね。それって弟ですか。他にも天武天皇の后を見ると天智天皇の娘が4人もいます。天智天皇天武天皇が兄弟だとしたら4人も姪を娶ったことになりますよ、とか。
ちなみに、この後天武系の血統は途絶えてしまうので、また元の天智系の天皇が生まれることになります*2
このあたり色々面白いのですが朝霧の巫女とあんまり関係ないので事典の方には書きませんでした。

*1:例えば天武天皇天智天皇の弟ということにされたり

*2:光仁天皇から後は天智系です