平清盛 5話「海賊討伐」

今回は「大河ドラマ史上最大規模の海戦ロケ!」だそうで、えっ『義経』の壇ノ浦は海賊に負けるの……みたいに思いましたがまあ八艘飛びしてる時にトランザムしてるのかなって感じでキラキラした粒子が飛ぶドラマでしたからね……。
しかし「気合入れてロケしちゃったんで予算やばいです!」みたいな話も流れてきてそれはどうなのと思わないでもないです。

アバンタイトル

平五郎こと頼盛が誕生し、喜びに沸く平氏館。しかし家盛がそこに水を差した! 「なぜ平五郎なのです」「兄上が平太で私が平次。ではへいぞうではないのですか?」「へいぞうだと水川あさみとくっついてうざくなってしまうのでな」
もとい。
「平太、平次ときて、平三郎ではないのですか?」宗子「三と四は他所におるゆえ…」ここでパパ上をチラッチラッ。目をそらすパパ上。ま、要するに側室が三郎と四郎を生んだってことなんでしょうね。
清盛はまだ自分のアイデンティティに疑問を抱えているのでその輪の中に入れずにいるのですが、パパ上が「ほらほらお前も抱いてやれ」と促すので抱いてみて、ちょっと笑ってみたりして。という所で前回はなかった頼朝ナレ! 
「赤子は、その小さき手に、運を握りしめて産まれてくると聞いたことがある。しかし、時にその手に余る、とてつもない運命を抱えて産まれてくる赤子もいる。平清盛を語っている今、そう思わずにはいられない」
詩人!
清盛好きすぎるでしょ頼朝!
まあ頼朝にとって清盛は仇でありつつも命の恩人でもあるしなあ。

義朝、義清、清盛の志

北面武士が曲者と突撃した先には猫。騒ぎながら猫を敷地の外へと放そうとしたら義朝が通りがかって喧嘩開始。ほんと義朝は清盛好きすぎるわ。で、道端で喧嘩すんなよと義清が自分の屋敷に二人を招くのでした。で、そこでめいめいが自分の志を語るのですが……。
義朝「世が乱れてるのは武士にとってチャンスだね。飢饉が続けば食い詰め者が盗賊になって仕事が増える! 武士の勤めだ! 俺はさらに強まって王家に武士がすげーって知らしめてやる!」
武力80↑って感じ。
義清 「私はただ『美しさ』を求めている。矢は的の中央に当たるが最も美しく、歌はそこにふさわしき言葉が選ばれ、見事に組み合わされた時こそ、最も美しい。いかなる世においても、美しく生きることが私の志だ」
既に無常が80↑って感じ。
清盛「おれは、おもしろう、生きたい」(本編ママ)
知力20↓って感じ……。
この三人が後でどうなるかを思うと、ユーモラスに見えて物悲しいシーンかもしれませんね。

今回の朝廷(と書いて昼ドラと読む)パート

たまこちゃんのところに藤原長実と娘得子が来ています。なんでも、長実は自分はもう死ぬので、その前に得子を崇徳帝に入内させたいと。たまこちゃんは長実が白河院によく仕えて軽々と「OK!」と応えたのですが。
その後鳥羽院がたまこちゃんに寝所で問います。
「たまこ、そなたは何故、朕のもとへ入内したのだ」
鳥羽院誘い受けぶりは異常! 地雷を積極的に踏んでいく姿勢です。これにたまこちゃんが応えないはずがありません!
法皇様(白河院)の仰せ故にござりました」
「あの時は、悲しゅうて、辛うて、入内してまもなく、私は悲しみのあまり寝付いてしまいました」
「すると、貴方様が仰せになられたのです。法皇様に、会うがよいと」
「あの夜、私は久方ぶりに法皇様にお会いし、そして、存分にご寵愛を被りました」
「あれは、貴方様のお計らいにござりましょう? なんとお優しい御方かと思い、中宮として貴方様のお子を生む覚悟も決まったのでございます」
とんでもなかった。
空気読むとかなんかもうそういうレベルにない感じで、鳥羽院の SAN 値はもうゼロよ!
「お前のような女をまともに相手にした私が愚かであった!私の真心が通じぬも道理、お前は人ではない、もののけだ!先の院と同じ、うつつに生きる、もののけだ!!」
突如笑い出した鳥羽院がこう叫ぶと、落雷まで起こるし。そしてウワァァァァンモウコネエヨーと飛び出した鳥羽院はさっきの得子がいて、発狂状態の鳥羽院は「俺ももののけになる!」と得子を手篭めに。しかし得子はただ手篭めにされて終わるタマではなかった! 崇徳帝が鳥羽院に嫌われていて実権を持っていないことを知ってかどうか、鳥羽院に取り入る気満々です。
「これで終わり? 上皇様でしょ? 貴方様は傷ついている! あのたまこという女で! もっと汚して! 貴方様の思いを遂げるため、お役に立てる女にして!」
時間帯が心配になってくるな……。

貴族たちの会議

瀬戸内海で海賊が跳梁しているので、都に充分に物資が届かず、民が困窮しているという話。レギュラー参加者の貴族の皆さんでは名案が出ないので、アドバイザーを呼んだとのこと。
で出現したのが高階誰でもよいゆえ通憲(サダヲ)。真っ赤な装束で現れたのでいきなりレギュラー参加者に反感を買っているのですがさらに「お前らがきちんと政治やんねーから海賊が湧くんだよ!」と真っ向から喧嘩を売っています。まあ、レギュラー参加者が「都に物資が入ってこないの海賊のせいなの?! 俺たちの米だけは守らないと!」とか言ってたらこうも言いたくなりましょうが! 耳が痛かったか、これ以上続けさせるといらん対立になると思ったのか、藤原忠実高階通憲を下がらせてこの場は終了。

貴族会議では根本的解決は模索できなかったので、対処療法を取ることになりました。すなわち、平家による海賊討伐。
忠盛「じゃ清盛はついて来い。家盛は留守居ね。留守居だって重要な任務だからな!」
ここで颯爽登場平忠正おじさん!
おじさん「それはいずれ清盛を跡継ぎにしようと考えてのことでござるか!」
清盛「跡継ぎになんてならねええええええええよ!」
絵に描いたような sell 言葉に buy 言葉でござる。わざわざ出陣前に喧嘩すんな! で、出陣したら、それを街道脇の林の中から見てる人達がいました。源氏のみなさん(現行総勢四名)です。
鎌田さん(源氏家臣)「また平氏に後れを取ってしまいましたね……」
四名しかいないから仕方ないよねあんたら。
義朝「(都にいてもパパ義がパッとしないから)東国で武者修行してくるんで! それじゃ!」
このドラマでは為義がパッとしない感じのせいでそうでもないんですが実際には為義暴れまくりだし(そのせいで出世できていないのが実際のところ)、そもそも頼朝以前の源氏が暴れまくりなので、東国へ武者修行というのも略奪にお出かけというのが正確な所の可能性ある!! 都周辺だと盗賊として取り締まられるからね!

残された平氏

スーパー良い弟の家盛。そんな家盛でも、忠正おじさんの鼻息の荒さに中てられると、母さん(宗子)がどうしてそんなに物分かりいいのか気になってしまったようです。
「母上は出所不明の兄上というコブ付きパパ上になんで嫁いだん?」
「いや、ほっとけなくって……」
これって野望の有無みたいなのもありますけど得子と宗子さんが対比されてるってことで良いんですかね?

平氏着陣とまた揉め事

武力83知力17感漂う伊藤忠清も加わり平氏ベストメンバー、安芸に着陣です! でもやっぱり揉めるのね。
鱸丸「海上戦闘はやっぱり海賊の方に利があるだろうから注意しましょうね」
伊藤忠清「何じゃオラー漁師が職業軍人舐めとんのかオラー差し出がましいんじゃオラー」
盛康(清盛傅役)「はいはい鱸丸は清盛様の大事なお友達だから」
忠正おじさん「なんや清盛 dis チャンスか! 参戦する!!!」
忠盛パパ「てめーらいい加減にしろよオラ解散! 今日は解散です!」
これで解散になったんですけど忠正おじさんは残って清盛 dis を続けます。
「わしにはお前が災いの種としか思えないの! お前に流れる物の怪白河院の血が平氏に仇なす気がしてならない! お前が本当に兄上の子ならお前がこんなでもまあ多分可愛い甥だと思ったんじゃないのかな! そう思うとわしも残念ではある!」
忠正おじさんも単に清盛が嫌いで dis やってるわけではないようで、複雑ですね。単に嫌われるだけなら清盛も簡単に気持ちを整理できたんでしょうけど、そうではなかったのでモヤモヤしちゃいます。一人になった清盛は独り言を始めます。
「くそっ……俺は何をしておるのだ……。俺はこんなところまで来て……何をしておるのだ!」
「何でもよーい」
ちょう噴いた。
「何でもよいゆえ、ここから出してくれぬか!」
果たして荷物の箱の中に忍び込んでいた高階サダヲ通憲でした。何という天丼。都の高級貴族がわからずやで海賊問題の根治的解決策の説得に苦労しているため、材料集めで密かに視察に現れたのでしょうか。で、通憲は清盛に「まー色々大変みたいだけどさ、全部お前次第だよ」みたいなありがたいのかどうでもいいのかよくわからない事を諭していましたがまあ何でもよいやっちゃったあとでは頭に入んないよねそんなの。
明けて、平家の皆さんは小船に筵を被って乗り込み、商船に偽装して海賊を誘引する策に出ますが、出てきた海賊船のサイズが半端ない! 勝てるかこんなの状態! どうなる平氏!? で次回へ引きました。