マイメロ2期の予想

マイメロ2期について正式なプレスリリースが出ました。


 このたび、当社がプロデュースする『マイメロディ』シリーズ第2弾、『おねがいマイメロディ〜くるくるシャッフル!〜』が平成18年4月2日朝9時30分よりテレビ大阪テレビ東京系全国6局ネットでの放映が決定いたしましたのでお知らせいたします。
くるくるシャッフル……タイトルの時点で既に狂気が漂っているような……。さすがはマイメロというところですか。

【ストーリー】
 世界が平和になり、マリーランドに戻ったマイメロディ
 大好きな歌ちゃんと離ればなれになってしまい毎日寂しがっていた。
 ところが、反省部屋で反省文を書いていたはずのクロミが、再び魔法アイテムを奪い逃げ出してしまった!
 王様は再びマイメロディクロミの悪さを止めるように命じたのだった。
 一方、悪夢に魅了され世界をピンチに陥れてしまった柊先輩は、王様にオシオキとして謎の正義の味方としてマイメロディを助けるように命じられる。
 そして現れた、謎の男の子とはいったい???
 はてさて、マイメロディクロミの魔法対決はどうなる?
 歌ちゃんの恋の行方は?!

て言うかですね、あれだけクロミさまに酷い目に遭わされておきながらまた逃亡を許すとかありえないですよ。つまり、王様はあれだ、わざとクロミさまへの警戒を手薄にして逃亡させ、クロミさまの悪夢魔法で人間界が混乱するのを手を打って喜んでいるに違いないですよ。
そうでなきゃゴルフのコースがバンカーばっかりになって困ってたのにまたクロミさまを取り逃がすとかあり得ないです。あんなのほほんとした顔をしておきながら王様ってばなんて外道。
しかし、反省部屋の警備を手薄にすると言っても王様が警備しているわけではないですから家臣にその行動は伝わるわけです。そこでドリアン大臣が王様を諌めようとするのですが……。

平伏するドリアン大臣の前に、王様が姿を現した。
「王様に一言、申し上げたき議がござりまする」
王様はドリアン大臣の言葉に反応せず、ただ一言「臭うな」と漏らした。
「何としても聞き入れてもらわねばならぬことゆえ」
そう言ったドリアン大臣の口角からは、血が漏れ出していた。居並ぶ家臣は驚きはしたものの、何故、と思う者は存在しなかった。ドリアン大臣が何をしようとしているのかは誰もが理解している。
(ドリアン大臣殿は陰腹を召して)
(王様にあの件を諫言なさるおつもりだ)
ドリアン大臣はしかと意思を込めた目を王様に向け、ゆっくりと話し出した。
クロミを収監している反省部屋の警備兵を城門警備に回す議、お取り止めくだされい」
王様はドリアン大臣の目を見てはいない。
「城門の警備は充分厳重であるもの」
一瞬間が開いた。うめき声のようなものがかすかに上がる。ドリアン大臣が喉から込み上げた血を飲み下したのだ。
「天下は既に泰平になったものの、かかるご時世にクロミへの警戒を怠れば」
ドリアン大臣の体が震え出す。痙攣が始まっていた。
「再び悪夢魔法が人間界、マリーランドを跳梁することに」
震える身体を何とか支え、それでも失われぬ強い意志のこもった視線を王様に投げかけ続ける。
「さ、すれば、世界の一大事」
文字通り血を吐くような悲痛な声。しかし王様は能面のような無表情を顔に貼り付けたままで、何の感情もそこから読みとることはできない。
「されば……悪夢魔法で混乱した世界になりかわり、それがしがお見せつかまつる」
ドリアン大臣が諸肌を脱ぐと、切った腹の傷口が露わとなった。何が起きているかは理解していた家臣団ではあったが、それでも動揺が走る。しかし、王様はやはり能面をその顔に貼り付けたままであった。
「混乱した世界がもたらす光景は」
驚くべきことに、ドリアン大臣は自分の腹の傷口に手を差し込むと、
「つまるところ、このようなもの」
そこから自分の内臓を引きずり出し、
「それでも王様は……」
王様の前に血塗れの臓物を示した。
「ゴルフ場全体をバンカーにしてでも、このようなものがご覧になりたいと仰せられるか?」
「……」
その時、王様はすくと立ち上がり、初めて表情を変えたが、それはドリアン大臣が期待したものではなく――見上げた王様の顔に貼り付いていたのは、笑み。
「暗君……」
それがドリアン大臣の最後の言葉だった。

ううむ……なんて血塗られたリスタートの仕方! 子供向けとは思えない!
(annnnnnnaさんのご指摘により2/15修正:モグラ大臣→ドリアン大臣)