「もう21世紀なんだし偽巫女装束は無くそうよ」

と時々訴える私ですが、その実偽巫女装束は無くならないであろうことはわかっているのです。
まず純粋な勘違い。あるいは調査不足。巫女装束はそんなに身近なものではありませんからこれが出るのはまあ当然。
しかし、趣味で絵を描いている人ならともかくとして商業ラインに乗っている作品で勘違いや調査不足というのは如何なものでしょう。私は、描いている人もプロなのですから、そういった例は少ないと思っています。つまり、商業ラインに乗っている偽巫女装束は絵描きが本当の巫女装束を知っていながら偽巫女装束を描いている例が多いものだと考えています。
では何故わざわざ誤った巫女装束を描くのか。理由は2点あると思います。
まずは巫女装束があまり派手ではないことだと思います。絵描きの人は見栄えがしないと考えて手を入れるのでしょう。私などはそのシンプルなところが好きなのですがね……。
次にそのまま描くのではあまりに工夫がないからでしょう。例えばセーラー服とかブレザーなどと制限のある指定を受けても通常は手を入れる、工夫をする余地があるわけです。そして工夫をしてもあまり無茶をしないかぎりそれはセーラー服でありブレザーであるわけなんですが、巫女装束の場合何か工夫をしてしまうと途端に偽巫女装束になってしまうわけです。
といったわけで偽巫女装束は無くならないのです。偽巫女装束に苦情を申し立てる人間など少ないわけですし、絵的に派手になるし、リスクよりリターンの方が多い。この判断は当然です。が、しかし明らかに巫女が好きな人間向けに発信されるものが偽巫女装束なのはどうかと思いますけどね。どういう判断しているのか分かりませんけど巫女好きに訴求しているはずなのにその売りの巫女が紛い物っていうのは戦略上まずくないですか?
しかし、こういったことは制作の重要な部分に巫女好きが関わっていれば防げるようで、私がこの人は巫女好きに違いないと睨んだライターの某氏が絡んだ作品には一切偽巫女装束は出てきませんね。流石だ。
え? ええ、勿論こちとら酔っ払ってますよ?