気になったこと

しかし上の件で気になったのは「ナベツネが辞任したから1リーグ制の話はなくなるでしょう」のような街の声的なものがジャカスカニュースで流されていたことです。実際の街の反応がこうであったとしても、マスコミがそうであるように見せかけたのであったとしても、球団数削減の話の方は忘れ去られてもしくは忘れ去られるように仕向けられているわけです。進められると取り返しが付かなさそうなのは球団数削減の方だと思う私にとってはあまりよくない状況です。
到底受け入れられないような話を相手にして、その後要求のレベルを下げることにより相手の譲歩を引き出すテクニックがあります。訪問販売や詐欺などに使われるのですが……。
例えば最初から「1000円貸して」と言うよりまず「1万円貸して」と言い、断られてから「じゃあ1000円でもいいから」と言った方が貸してもらえることが多くなる、といったような。
これは「相手が譲歩したのだから、自分も譲歩しなければならない」と錯覚させて(本当は別に譲歩でもなんでもない)相手を引き込んでいるわけですが、最近の流れはこれを思い出させます。
チーム数削減を行うために「1リーグにする」と受け入れられにくい提案をし、後から「反対が多かったので1リーグ制はやめますでもチーム数は減らすので」とアナウンスし、ファンがなんとなく納得してしまう、妥協してしまうというのを狙っているように私には見えるのです。
プロ野球が生み出すパイを減らす、緩慢なる死を招くのは1リーグよりもチーム数の減少です。ここをしっかり念頭においておかないと妙なことになりかねないと思いました。