今月の朝霧の巫女

あれか、このこまさんの暴れぶりは寄る辺無き者の不安感が、拠りどころを求める心が、猛烈に、血を分けた肉親に向かってしまった結果なんでしょうかね。
拠りどころであるはずの子供に重荷だと言われ、その子供は妻の腹の中の孫を恐れ、孫はいつまでたっても生まれない。
このままではまた拠って立つ所が無くなってしまうという不安感があんなことをさせたと。
こまさんが化生した時には飼い主はもう死んでいたり竜造寺に養子に入っていたわけで寄る辺などなかったわけなのですが、天津忠明がその寄る辺となっていたと。なってしまっていたと。その忠明が居なくなってしまった、また寄る辺無き者になってしまった時の恐怖を二度と味わいたくなかったということなんですかね。こまさんのあの行動は。中途半端な愛情は残酷だなあ。結果として中途半端になってしまった愛情であれ残酷だ。
それはそうとどうでもいいことですが忠尋がなかなか生まれなかったってのは鬼子ってやつですね。
酒呑童子、息吹童子茨木童子とかいったあたりは名前の残っている鬼なのですが、揃って10ヶ月では産まれていないのです。33ヶ月とか、16ヶ月とかかけて産まれており、産まれた時から髪や歯が生え揃っていたといいます。こういうのを鬼子といいます。武蔵坊弁慶平将門あたりもそうだったとか。
先月忠尋のことを「産まれた時は人間ではなかった」と言っていたのはこのことなんでしょうなあ。あの描写だと忠寿も随分長いことかけて産まれたようにも見えますし、二人が鬼子なのは妖怪の血が混じっているせいか、それとも審神者の血のせいなのか。そう言えば妖怪の血が混じる前の審神者、忠明は昭和霊異記で山伏に「鬼のしるし」とか言われていますけど……?
しかしあの派手なシャツの若平田は逆転裁判のシバクゾーみたいだ。
あと昨日も言いましたけど絵が凄いや。荒い感じが凄い迫力を出しています。ウガワさん無事かしら。