真田丸38話「昌幸」(9月25日放送分)

今回は超高速! くどやまちっきょぐらし! でしたね。色々なキャラが出るたびに老けメイクで見た目が変わって行くのが面白かったですね。こんなに高速で時間が進むドラマも珍しい。
ダブル兄上は月代も剃って服もパリッとしててもう江戸時代もすぐそこよねって感じで居て、一方九度山チームは野性味が出てきちゃって残酷なまでに差異が出てしまっていますね。
そんな中最後の昌幸の老けメイクが猛烈に信長の野望百地丹波百地三太夫)めいていて上忍にしか見えない。
http://museum.umic.ueda.nagano.jp/sanada/siryo/sandai/large/3457079.jpg
この肖像画のイメージなんでしょうけど。

  • 浅野家臣「村長にそちらから挨拶に行ってはいかがかな?」

昌幸「やだなあ。信繁お前行けよ」
信繁「父上が行った方が良いでしょ?」
パパ上プライド高い。村長もはっきり迷惑だ早く死ねとか言うからパパ上が行ったら喧嘩になったかも知れないのでナイス判断ではあったのですが……。

  • 「幸……信繁?」

幸の字を兄ちゃんが手放したと聞いてガックリパパ上。
「幸……信繁?」じゃないですよ。と思いましたが、たぶん「幸信」と口にしかけたけど「信繁」は信玄の弟からもらった名前だからそこはいじれねえ! と思ったので「幸……信繁?」になってしまったんだろうなあと。
昌幸「幸……信繁?」信繁「考えておきます」(考えるとは言っていない)
「信之」「昌幸」と来たので来週は「幸信繁」ですね?

  • きり「あなた垢抜けないのね」(薪割りしながら)


その後の春ちゃんの対応がなんかお梅ちゃんに似てましたね。

  • 春ちゃん「お前の初恋の人の名前を娘に付ける お前の初恋の記憶を上書きするのだ」

ひたすらこわい。

  • 昌幸「家康は浮かれてるぞー! 赦免ゲットだー!」

→昌幸「赦免はダメだったよ……」
 →昌幸「家康は浮かれてるぞー! 今度こそ赦免ゲットだー!」
  →昌幸「やっぱり赦免はダメだったよ……」
繰り返さないで笑ってしまう。そのたびに隣で信繁が(無理じゃね?)って顔してるのも笑ってしまう。あの本多正信が許してやろうという気になっていて、あの本多正信が家康に進言するのにノー赦免とは。
正信が「赦免してあげたら?」と言うのは徳川の対真田担当が正信だからです(これを「取次」と言います。徳川の真田「取次」が正信です)。真田家は正信を通して徳川とやり取りをするので、自然と正信は真田のことを気に掛けることになるわけです。
で、真田丸展で見てきたんですけど、昌幸がこういうノリだった感じの書状が残ってるんですね。誰宛てだったかは忘れたのですが、「本多正信が赦免はもうすぐだって言ってるから、楽しみにしてるんだ〜」みたいなノリ。それを見た時は正信が真田の取次だって知らなかったので「正信の言うことか……信じていいのかパパ……」と思ったのですが、今考えると正信は真田に同情的でそういうことを言ったけどドラマ同様家康が許さなかったみたいなことはあるんだろうなと。

  • 秀忠「真田安房守の名前はもう出すな、死んだ男なのだ」

ずっと昌幸を蟄居させておいても問題ないと考える家康と言い、昌幸の想定とは別の意味で浮かれているな、徳川親子。

ここで北條の名前が出てくるの、時代考証黒田基樹先生へのお礼みたいなもんですかね。黒田先生は北條をメインに活躍されているので。

  • 「村同士の争いなんだ! 作戦立ててくれ!」昌幸「よし来た! 相手より兵力が劣るときは……あー。信繁」信繁「村同士の争いとか今はアカンご時世やないの? 磔やないの?」

ひたすら悲しい。徳川を二度もぎゃふん言わせた昌幸が担ぎ出されるのが村同士の争いというのも悲しいし、一回それですら昌幸が目を輝かせたというのも悲しいし、それすらもできない立場の昌幸というのも悲しい。村同士の争い、序盤にありましたね。信繁と梅ちゃんと作兵衛で戦って……そこへ、原点へ戻るのかと思ったら、それもできない。

  • 井戸魔人「豊臣が舐められないように立派になった秀頼様を見てもらおう!」秀頼「オッスオッス」家康「なにこれ怖い。潰そう」正信「せやせや」

逆効果なんだよなあ……。
家康を動かしてしまうのは恐怖ですから清正はバッチリ家康のスイッチを入れてしまいました。真田については家康正信で意見が分かれても秀頼については相談なしで即決潰そうに決定してしまってほんとついてない。秀頼が立派過ぎたんや……。あと半蔵のせがれマジ出来良かった。清正の急死については諸説ありますね。
清正が下がれって言われて家康の方に行ったのはナイス挑発ですね。下は家康の方だよって意味ですね。

  • 大助「罪人の子って言われた」信繁「罪人じゃねーよ流れでこうなってんんだ」

信繁や昌幸の立場としたら戦いでは負けていないんだからこうなるよね。そして自分すらも傍観している感じの信繁ならなおさらこういうコメントになる。

  • 昌幸「いじめられそうになったら卑怯な手を使ってでも勝てよ」

傍観者ではない昌幸からするとこういうコメントが出てくる。こういう手を信之兄ちゃんは嫌ってたというのは納得。そういやお兄ちゃんは傍観者ではないなあ。信繁は傍観者、昌幸は流れに対応する者、信之は流れを作ろうとする者、そういう差はありそう。

  • 「兵は塊ではない、1人1人だ」

ほうそんなことを考えていながら謀略の限りを尽くしていなさる……と思ったのですが、違うなこれは。兵を思いやれってことじゃなくて相手は1人1人とだと認識した上でその1人1人を引っ掛ける策を施せという話だ。こわい。

勝頼の前にも出てきたし……。バトルっぽい曲をBGMにして死ぬ昌幸、ほんと戦が生きがいマン過ぎる……やはり平和な時代に生きていてはいけない人だ……。字幕で馬のいななきとかが「幻聴」とはっきり書かれているのがなんかこう沁みました。