真田丸26話 「瓜売」
あの、ギャグパートで重さのバランス取ってましたけど、今回はこれまでで一番シビアな辛さが描かれていませんでしたか。
秀次です。
自分の子供が生まれて、そして死んで。子供ができたと聞いた時は喜んでいたのに、生まれた時には不安になり、その子が死んで、ほっとする。
自分の子の誕生を喜べず、その死に安心する!
どれだけの不幸なんですか、歪みなんですか、異常事態なんですか。くらくらする。戦国の世は終わった。秀吉の天下統一……とか言いながらこれでは。関ヶ原は不可避だったのでしょう。
しかし秀次はきりに自分の話ばっかりしてって言われるように周囲に対してそこまで気を配れるわけでもないのに秀吉の気持ちだけはきちんとわかるというのはずっと秀吉の顔色ばっかり見て生きてきたってことですよね……
関白になった秀次のきらびやかさと淀殿の広い部屋+秀吉の哀愁がひどい。で、これがあとで逆転するんですよね。
- おかしくならない秀吉
信繁に恐ろしいほどはっきりしているとわざわざ言わせたところを見るとこのドラマでは秀吉耄碌説は執らないという宣言ですよね。小人閑居して不善を為すとは言いますが、失業対策であると。でも戦争を国内からやっとなくしたのにその失業対策が戦争というのがいくさ人秀吉の限界ということでしょうか。
- めんどくさい清正と忠勝
前門の一号後門の井戸魔人。「どっちを選んでも殺されるって、どうするお前、ええ?」ってなんで昌幸パパは嬉しそうなの! ちょっと前まで兄上が一個の大名扱いなのを喜んでいたので、兄上が嫌いなわけではなくこれは単純に性格が悪いだけです。
一号は咄嗟の仮病でなんとか切り抜け損ねて結局また行くことになりましたが、頭ごっちんこして鼻すんすんして「大事ござらぬ!」と言っていましたがバトルマシーン忠勝一号の感覚が鋭くないわけではナウあれは見逃してくれたんですよね。一度怒鳴られたときにもう信頼しているので嘘に気付いてもなんか事情があるんだろと思ってくれたのではないかなと。
清正の方は「俺jは過ぎたことは気にしないタイプだ」って言ってて、視聴者からしたらお前が迷惑掛けたんだろ! と思いますが清正からしたら信繁が秀吉の女に手を出したのが悪いって話になってるんでしょうね。
- やつしくらべ
なんかこの件みんな狂ってるんですけど……
瓜売どうしてもやりたがる昌幸
最近出浦さんの言うことどう扱っていいのかわからない……
あと且元さんが痺れ薬のところでめずらしく鋭い目をしていてあっそういえばこの人賤ヶ岳七本槍の一人だった! と思いました。
- 足元見えてる秀吉
- 優勝したけど出来レースだとわかってる秀吉
- 茶番だし軍の士気は既に下がっているとわかっている秀吉
- どこまでも正気な秀吉
まだまだ小才子の信繁と心配性過ぎる且元だけだからこうなってしまったけど、三成と刑部がいたらこの辺見切って昌幸優勝でもなんの問題もないって感じで進行したんでしょ
- 作中最強はおとりばば様と決まった
これまで作中の人物を次々と仕留め、最強の名をほしいままにしてきた有働アナのナレーションを初めて跳ね除けた人物が出てしまいました。「ちと早すぎた」このセリフは第四の壁を破ったものだったのか。そこは曖昧でしたね。
「怠るな」のセリフは次回予告で聞いてたのに、有働ナレが来てもまだそのセリフが来ていなかったので「あれ? おばば様ここで死んでしまうの?」とは思ったのですが。まさかひっくり返すとは。
有働ナレ、中断された後結局同じセリフを繰り返したのにはちょっと笑いました。
「たとえ離れ離れになっても真田は一つ」
おばば様のセリフが関ヶ原と大坂の陣を遠く照らしました。
あと久しぶりに出てきた信尹叔父さんが「兄弟に言い残すことが」と言われてそそくさと席を立ったのに「お前らには言い残したことねーから!」と言われて昌幸と一緒にええーっってなってたのは微笑ましかったです。あんな顔作中でしたことまだなかったですよね。
- 対比的な生と死
おとりばば様は勇ましい明るい感じの曲で逝ったのに何か暗い曲で生まれてくる秀頼……。