【ネタバレあり】真田丸16話 「表裏」

このドラマのタイトルは真田丸。サブタイが「表裏」ときたら真田昌幸のあだ名「表裏比興」でしょう! ということはのらくら昌幸パパが綱渡りする話をやるのかなと思ったら全然違いました。大坂城の表裏でした。
前回秀吉に関して「ニコニコしてたと思ったら3秒後に人を殺す命令を出しそうなこの感じ」って書きましたが違いましたね。秀吉がニコニコしてるけどその不興を感じ取った大坂城の誰かが「察して」その相手を排除してしまうんだ。だから秀吉は快適でニコニコしていられるし、普段快適な分何かあった時感じる不興もでかい。すると誰かが察して動く……。
信濃は色彩は地味でパパは表裏比興だけど家中は和気藹々としていた/いるのに、大坂へ来て画面がめっちゃ明るくなってるのに雰囲気は陰鬱としていてなんかもうこの対比がすごいわ。

  • 置き去り源次郎

記録を見ると上杉の人質だったはずの信繁がいつの間にか豊臣の人質になっているんですがその辺さらっと処理しましたね。景勝は源次郎源次郎言いながら直江にしゃきっとしてください殿下の馬廻なら信繁にも悪い話ではございませぬ的なことを言われながら半泣きで越後に帰ったんだろうなあ。
「私のことは何か」「何も言ってなかったな」嘘ですね。
「徳川と真田が戦になったら真田に味方するなと」「上杉は何と」「相わかったと」これは描写されていたのでわかる。嘘です。

  • 信繁馬廻は創作ではない

馬廻なら作劇上便利だもんなあと思ったらまさかの史実! びっくり!
https://twitter.com/kazumaru_cf/status/724208041671819264

  • 上田に帰れよ

大坂城にいたら危ないから去れよっていうの多分あると思うんですよね。無意識かもですけど。
「源次郎様の側に居たいんです!」
愛の告白なのに撥ね付けてしまうのはそういうのがあると思うんですよ。

三成が七本目扱いしてるんだもんなー。糟屋と平野どっちがマイナーかと言ったら良い勝負でしょうけど糟屋は大名になって平野は七本槍で唯一大名になってないからなあ。残念ながら当然。なお賤ヶ岳の戦いで三成も一番槍の功績があったんではないかという話もあります。七本槍に入れてもらえなくて拗ねてるのか三成。
平野さんは風林火山で相木市兵衛だった役者さんですね。上にへつらい下をいじめて仕事ぶりは適当というナイスキャラ。

  • 察して動けない秀次と他人が自分の思い通りになると思っている秀吉

寧「この帯は殿下には選べないでしょ、秀次が選んだんでしょ」
秀次「いやー伯母上には敵いませんなわっはっは」
秀吉「何を言ってるんだお前は何を言ってるんだお前は何を言ってるんだお前は何を言ってるんだお前は何を言ってるんだお前は」
すっげー怖いわ。何このシーン。秀吉のセリフがなければすごいほほえましいシーンのはずなのに。
秀吉が何を言ってるんだお前はって言ってるのは今からでも俺が選んだことにしろって言ってるんですよね。それをはっきり言わないのは、はっきり言うと嘘がバレバレというのもありますけど、秀次に察しろって言ってるんですよね。他の大坂城メンバーのように察しろと。でも察せない秀次。彼の末路がどうなるかもう良くわかります。そして寧さまには秀吉はこんな帯選べないってはっきり見破られてるのに見栄のために秀次に嘘を吐けと言うのもすごい。本来そんな行動意味ないじゃん、ばれてるんだし。後から茶々にもばれてた。でもそれでも言わせようというのは、秀次が意を汲んで嘘を吐けば寧が信じることになってるということですよね秀吉脳内では。だってみんな自分の意の通りに動くはずだから当然そうなるはずだし。んで何でもお見通しの筈の寧さまに見栄だけで平気で嘘を通そうという発想も怖い。そしてその異様な状況を目の前にして何も言わない寧さまも怖い。怖いポイントだらけ。

  • きり

生命力が高い。

  • 三成、信繁を取り込もうとする

面と向かっては言わないですけど。
「何でもかんでも書いて良いという物ではない」→検閲されてるんだからアホなことしてると死ぬぞ(忠告 やさしい)
vs利休の話を聞かせる→味方になって欲しい
ということですよねー。

これって本当は清正は井戸魔人してないのにみんなが清正が井戸魔人してるって言われてイライラしてるところに信繁が井戸覗き込んでるからキレたのかも知れない。
でも結局信繁を井戸魔人しようとしているのでこんな人の近くにはいたくない。秀吉に殺されそうになった人を井戸の抜け道から逃がした良い井戸魔人なのかなというのは考えましたが井戸を覗きこんだ信繁が何も気づかなかったのでそれはなさそう。井戸の抜け道には信繁は詳しい。

  • 秀長「みんな急にえらくなり過ぎた」

さす長。大坂城唯一のセーブポイント大和宰相。そりゃこの人がいなくなったらセーブできないし即死罠は各所にあるしみんな逃げたくなるのも道理です。
大坂城メンバーで一番家格がある人と言ったら茶々になってしまう。次が三成か寧さまでしょ。こんな人たちが組織を回す教育をきちんと受けているはずがないので秀吉は思いつきを三成に話してよし後は任せたになってしまうんだな。三成はそこそこの家の出ですからね、大谷吉継ともどもある程度はわかるんでしょうね。浅野長政の顔が見えないな。で、そういう人たちは芋パーティには呼んで貰えないのだ。壁があるのか。

稲姫が登場したら可愛いという声が結構挙がったんですけど稲姫のパパの本多忠勝の親バカぶりが可愛いという話だったのでなにかがおかしい。

  • きりのオアシス化と力強さとデスノボリ

うざいうざいとヒロインにあるまじき言われようのきり。大坂城の冥府魔道ぶりに、相対的に癒しパートのようになりつつある……。信繁に帰れと言われたのに寧さまのおつきになっているとか生活力滅茶苦茶ある。しかし駒姫の件がある秀次に気に入られ何か秀吉もちょっと気にかけているようであれだな。わりとデスノボリ立ってますな。いやまだ当面死なないのは記録からわかりますけど。

茶々に色目を使われると井戸魔人されると知らされた信繁は必死に茶々を避けようとするのですが茶々の方から寄ってくるという恐怖。ホーミングする死亡フラグとか初めて見ました!
しかし権三が井戸魔人されたのに悲しまないのは変だなと思ったら喜怒哀楽の愛が欠落してしまった人だったとは。超恐ろしい人なのかと思った。「悲しむのをやめたのです」だけで説明を終わらせるのはさっぱりしてていいですね。茶々様は実父(浅井長政)と弟を信長の命令で攻め寄せた秀吉のために亡くし、実母(お市の方)と義父(柴田勝家)を秀吉のために亡くしたという背景があるんですよーっていちいち言われているとテンポが悪いですものね。

  • 言ってることとやってることが違う大坂城

家康に騙されるところだったわいと言いながら家康の上田攻めを許可するという。でも家康が本心かどうかと上田攻めを許可するかっていうのは別の話ですもんねー。
「殿下は大したお方です。我々のような物の話も耳に入れてくださる」
耳に入れるだけですね。
「弱ったな」これから30年くらい弱り通しの人生片桐且元さん……。初登場の時から胃をやられてましたものな……。
あと平野さんが後ろからちらちらうかがってるのが面白い。

それは使わない方がいいんじゃないかな信繁……。