マレフィセント

ディズニー映画に関しては昔でしたら私はスルー安定という感じだったんのですが思いがけずアナと雪の女王が面白かったので……というかシュガー・ラッシュから面白かったのでじゃあ見てみましょうそうしましょうということで見てきました。ネタバレあります。
この映画は「眠れる森の美女」の翻案です。眠れる森の美女で姫に呪いを掛ける悪い魔女が主人公ということになっています。で、悪い魔女じゃなくて悪い精霊。名前はマレフィセントマレフィセントは何で悪くなっちゃったの? 以前悪い男に騙されて魔力の翼を奪われ、猜疑心の塊になってしまったの。しかもその悪い男はマレフィセントを騙したことで利益を得て王座についててしかも姫まで生まれちゃったのでさあ大変! パーティには呼ばれてないのに出ていって姫に呪いを掛けなきゃ! というあらすじ。
実は悪い奴にも悪くなる事情があったんだよ! というのはまあこれもこれで古いよねということで伝統に対する古いアンチパターンということで特に目新しさはないですね。
この話では王が姫を守るために姫を田舎によこすのですがその田舎がマレフィセントの領域に近いのは何でなのかしらーと思いつつ、近所なのでちょいちょいマレフィセントが姫の様子を見に行くと姫の養育係がハイパー無能過ぎて呪い発動する前に死んじゃうじゃんもー目も当てられんないってことでちょっと姫の世話をする→姫がなつく→もっとお世話してしまう→もっと姫なつく→情が移る→もう呪いとか解こう!
「アーッ呪い掛ける時この呪いは解除不可とか言っちゃったよ!!!!!!」
呪いを解こうとしたけど解けなかった瞬間にドラクエのあの効果音流したかった……。
「姫が糸車で指を刺して永遠の眠りにつくけど真実の愛のキスで目覚める」
そう呪ったけどこれってどういう意味かっていうと真実の愛とか存在しないので目覚めないってつもりで呪っちゃったんだよねー。どうして真実の愛とかないかというと自分が現王に裏切られてるし。あーくそ現王はクズだけど姫は全然いい子じゃんこの子がひどい目に遭う必要とかまったくないし困る……。とマレフィーが悩んでると通りすがりの王子と姫が遭遇してちょっといい雰囲気だったのでマレフィーは「これだ!」と確信。呪いが発動して城で眠りについた姫の所まで王子を誘導してキスさせる……目覚めない!
なんか私2か月前にこんなの見た気がするんですがまあいいや。それでマレフィーが「やっぱ真実の愛なんかなかったね……姫すまなかったね」と言って姫のおでこにキスすると姫起きた! 真実の愛はここにあったんだ! めでたしめでたし!
と思ったらここで終わらなかったので噴きました。
王が警戒しているので城からの脱出ミッションがまだあったのです! 罠に掛けられたマレフィー、殺到する兵士! マレフィーは従者のカラスをドラゴンに変身させて対抗するも、なぜかこの城の兵士は対ドラゴンドクトリンを持っていて集団でドラゴンに鎖を掛けてブレスを封じ、もはや制圧も時間の問題というところへ。さらにそこへ復讐の鬼と化した現王が自ら武蔵坊弁慶のように多数の武器を携えマレフィーに挑んできます! なんで王自ら!? 王のスクリューウェッブの前に苦戦するマレフィー。しかしその時戦場から脱出していた姫がマレフィーの魔力翼を解放したのです。魔力翼は本来の主のマレフィーのもとへ!
スクランダークロス!
もはや機械獣ゲンオーQ47は魔力翼が戻ってきたマレフィーの敵ではありません! 現王は墜落してむごたらしく死にました。姫としては生まれてすぐに隔離されていた上に自分の身分は知らされていなかったし現王とか血こそ繋がってるけど全然他人だよね。なのでこんなやつ死んでもどうでもいいのでこの後精霊の国ともはや領土的野心を無くした人間の国は和解しましたとハッピーエンドで終わります。

あのですね。
なんで姫が目を覚ましたところでめでたしめでたしで終わらなくてバトル始まっちゃうんですか!(大笑いしながら
城兵がうまくドラゴン攻略しかけてるところとか「うおードラゴンはこうやって倒すのかしかし何でこの兵士どもはドラゴン退治のノウハウわかってるんだよ」とか思って感心して見ちゃったからもう大歓迎なんですけどおかしいでしょ!!
それ以外の部分につきましては大変残念ながらツイッターで見かけたこの一言の前に無力となりますので敢えて言いません。
悟飯とピッコロさん。