平清盛 第35話「我が都、福原」(9/9放送回)

はーい今週の清盛さんはー?

  • 清盛、出家する
  • 頼朝、政子と出会う
  • 清盛、福原への遷都構想をうまく利用して頼盛のガス抜きをする

の3本でーすんがくっく
清盛というかマツケンは本当に髪を剃ったそうです。『風林火山』でも亀治郎内野聖陽、宍戸開が本当に剃りましたね。佐々木内蔵助は本当には剃りませんでしたが。どうでもいいことですが佐々木内蔵助は本名だそうです。
難病から立ち直った清盛、まずは白河法皇の天下三不如意に立ち向かうぜということで山奉仕の親玉、比叡山のトップ明雲を呼びだします。この時清盛は上座を降りて横並びになっています。こういうことってこれまでになかったので天台宗すごいんだな感あります。
剃髪シーンは本当に実際に剃髪したのを録ったとか。やり直しはきかないしシェービングフォーム? シャボン? みたいなのは使えないしなので本職の方を呼んで撮影したとか。
しっかしマツケン、坊主頭似合いますなあ。
この後、後白河上皇も出家して頭丸めて後白河法皇になるんですが今回の脚本だと「清盛が出家するなら俺漏れも!」って感じになりますよね……。清盛が勝手に出家したり福原へ引っ越しするのでわかりやすく機嫌悪くしてるのが面白いですね。

さて、摂関家はまた後白河上皇も無碍にはできない八条院を使って上皇と平家に揺さぶりを掛けてきます。目標は浮いた感じになってしまっている頼盛。頼盛も重盛はまあともかくとして宗盛や時忠よりそして何より脳筋三盛教盛より出世が遅くては面白いはずもありません。
これを清盛は福原への遷都の腹案を「お前にだけだぞ」と知らせ「頼りにしてるからな」とする。必要とされていると感じた頼盛の表情がまた。うまいことコントロールしてますなあ清盛。
頼盛の描写に関しては忠正おじさんがいてくれたせいで厚みがありますね。忠盛忠正-清盛頼盛の関係を被らせて「途方もないことをしでかす兄をもった弟のさだめ」とすると、忠正と清盛の関係もあるし、清盛と家盛の関係もあるし、池禅尼(宗子)と清盛・頼盛の関係がバックに浮かび上がってきて「ああ……いろいろある、いろいろあったよな」という思いにさせられますね。
しかし頼盛がスーパー不遇みたいな扱いですが実際のところ頼盛が就いている大宰大弐は以前清盛がヤクザ手口で手に入れた要職です。交易を一手に握っているようなものです。ま、そこはドラマの演出ですね。
今回の発言から考えると、清盛が考える武士の世は交易=商業で経済力=政治力を付けて実務的なところで世の中握っちゃうよーんってことですよね。パパ盛の夢をそういう形でかなえると。たぶんそういう結論に至るにあたり義朝は関係ありますよね。力こそパワーでは武士の世はこない。簡単にひっくり返されうると。
しかし福原への遷都は王家や公家、宗教勢力の影響力を排除するのが目的だったと言われますが、結局清盛は失敗し、頼朝が完成させる感じになるのが何ともねえ。頼朝もきちんと海の傍の鎌倉に居を構えるわけでしょう? 

その頼朝は幽鬼みたいな感じであたりをうろついていて徘徊老人状態であり藤九郎がもはやヘルパーさん状態。その頼朝と政子が出会って文字通り尻に敷かれていました。政子なくば覚醒しないのだろうという感じが頼朝からはずっと漂っているので、多分これは今後の暗示ですよね。そういえば頼朝が政子に「もののけ」呼ばわりされてました。白河院の世の続きを清盛がぶっ壊したわけですけど、その清盛が作った世は頼朝がぶっ壊すことになる。もののけを退治できるのはもののけだけなんでしょうか。

しかし北条時政がどういう人なのか見えてこないですな。実体がない。どういうつもりで頼朝の傍にいるのかわからない。政子がイノシシ背負って出現した瞬間に祝言の件を断られてたのは笑った。「何卒なかったことに!」 何卒まで言われちゃった。まあでもあれはさすがにきついよねえ。しかしその政子が出てくるシーンでナレ朝が「私の明日を見つけられずにいた」とか言ってるんでやっぱ政子が頼朝復活フラグになるんでしょうねえ。