タイガーアンドバニー面白かったですね おじさんの話

今年は面白く見られるアニメが多くてアニメ体力が貧弱な私でも見続けられて素晴らしいと思います。
最初に見たのは5話でした。おじさんがバニーちゃんに誕生日プレゼントしようとしてスーパー空回りしつつも実は息が合ってきたという回*1
その時はおじさんの空回りぶりが微笑ましかったのとスカイハイさんのマジボケが面白くて次も見ようと思ったんですがまー見事に嵌まりましたね。とにかく、おじさんが良かった。
以下延々とおじさんの話。
おじさんは成績が振るわず崖っぷちに立たされてました。でも自分のやり方を変えるつもりは全然なくて、より好成績を挙げるバニーちゃんに「効率重視過ぎる」「ヒーロらしくない」と反感を抱く始末。自分が求められている役割と自分の信念をすり合わせようとしない。ゴーイングマイウェイ。
ただ、その自分の信念が咄嗟にバニーちゃんを庇うという行動となって、バニーちゃんの信頼を得ることになりました。これで、バニーちゃんは「おじさんを信用してみようかな」と変わりました。
が、おじさんはバニーちゃんがジェイクのところに単身乗り込む時に心配になってついてきてしまい、それが原因で計画は破綻。おじさんはバニーちゃんが心配と言い条信頼はしていなかったのです。おじさんは、変わってない。
能力減退が発覚してから、確かにバニーちゃんに色々あって切り出しづらかったのはわかるんですけど、でもここまで一緒にやってきたんですから相談して2人で知恵を出し合って、とか色々打つ手はあったはずなんですけど、でもバニーちゃんが心配だと言いながらそれを相談しない言い訳に使っていたようにも思えます。やっぱり、おじさんはバニーちゃんが心配と言いながらどこかで信頼はしていなかったのです。
楓ちゃんとも色々あってヒーローを辞めるとか言いながらも結局決断できない。ダメな父親のまま。おじさんは、全然変わってない。
そうなんです、おじさんは全然変わっちゃいないんです。変わったのはバニーちゃんの方。能力減退を乗り越えてワイルドタイガーワンミニットとしてまたヒーローをやることになった、というのは、おじさんがヒーローを志すことになった要因のヒーロ、レジェンドを超えた、ということもできると思います。ですけどおじさんが自分で考えるヒーロー感を揺るがせなかっただけ、自分がヒーローとして変わらなかっただけ、と言うこともできると思います。
これだけ成長しない、と言うと聞こえが悪いですが、これだけの尺がありながら変わらない主人公というのも珍しいんじゃないですかね。個人的には、おじさんはそこがよかった。何が何でも自分の正義を貫くぞ、自分がいいと思ったことをやり通すんだ、というところ。すごく、かっこよかったと思います。
以下余談。
そういうわけなので、おじさんが変わってしまいそうになったところはひどく不安でしたね。能力減退が発覚して、ゴミ捨て場で大の字になっていたあたり。あの時のおじさんは色々モチベーションを折られてました。

  • 「街の人を守るぞ!」という意気込み→「ルナティックがいるから、そっちの方がいいんじゃない?」
  • 能力減退による自信喪失
  • レジェンドにあこがれてヒーローになったのに、そのレジェンドは八百長をしていた

これって私から見るとさやかにそっくり。

  • 「街の人を守るぞ!」という意気込み→あのホスト
  • 対杏子戦の敗退とまどかの能力の高さを聞かされての自信喪失
  • 上条の腕を治すために魔法少女になったのに、その上条は仁美に奪われた(と思った)

ベンさんは好意で話したんでしょうけど結局はおじさんへの自分の能力の自信とヒーローへの志を両方折ってしまっていて初対面の杏子であり仁美になっちゃってるじゃないですかー!! とか思ってました。「おじさんどうなっちゃうの!?」とも思いましたけどまあおじさんは中学二年生女子ではないしバニーちゃんもいるし楓ちゃんもいるからまー大丈夫でしょうとも思ってました。まあこの件に関してはバニーちゃんは支えにならなかった(おじさんが相談しなかったから)んですけど!
それで、やっぱりおじさんの「変わらない」ぶりが発揮されて無事だったわけですけど。なんでしょうねえ、「変わる」のは若者の特権なんですかねえ。牛角さんもずっと牛角さんだったわけですしねえ。
でもなんかその「変わらない」ぶりが全然最終的な事態の解決に役になってなかった気も。圧倒的なおじさん何も解決してないんじゃねえ感。「このクソスーツ着て戦えばみんなわかってくれるだろ!」とか「バニーちゃん俺思い出してくれ頼む頼む」とか。特にバニーちゃんキックに対して目をつぶってもうダメか……みたいなところ「お前はヒロインか!」みたいな感じでした! ダテにお姫様抱っこされてない。まあ、いいんですけどねそれで。ヒーローは自分を押し殺してまでかっこよくあり皆の理想である必要はない、という感じの終わり方でしたから。
(追記)
今日 MX でやっていた牛角さんスペシャルで若い頃に牛角さんがおじさんをへこませに行ったら牛角さんはネクスト能力使うのにおじさんは使わないので「何でだ!」と聞いたら「この能力は自分のために使うもんじゃない、他人のために使うものだ!」と言い切ったという話が CD ドラマにあるんだよーと牛角さんの声優さんがおっしゃっていてどこまでさやかちゃんとおじさんかぶってるんだよと思いました。

*1:グッドラックモードで犯罪者を撃退したけど別にグッドラックモードに攻撃力アップの効果はなくて2人の息が合ってたから撃退できたんだよーという落ちの回