テーブルゲームフェスティバル 2010F で手に入れたゲームをいくつか遊んできました

ラインナップはこんな感じ。

  • 「CAT&CHOCOLATE ビジネス編」
  • 「平城の四君」
  • 「Unfair Quest」
  • 「百花繚乱」

「CAT&CHOCOLATE ビジネス編」

http://poya.jp/cat_choco/

  • 各自3枚ずつアイテムカードを持ちます。
  • カードをめくって、発生するトラブルを読み上げます。
  • アイテムカードを何枚使うかの指定がありますので、必ず既定の枚数を使って解決策を提示します。
  • 他のプレイヤーはその解決策でトラブルを回避できるかを各自考え、セーフかアウトのカードを一斉に提示して多数決で判定します
  • 多数決でセーフになったらイベントカードを勝利点として獲得し、アウトになったら捨て札とします
  • アイテムカードを3枚まで補充します
  • イベントカードをめくって END が出るまで繰り返します
  • END が出たら各自最初に配られた派閥カードをオープンにします「副社長派」「専務派」があるので、派閥ごとに獲得したイベントカードを比較し、多いほうが勝利します

つまりまあチーム戦なんですけど「通し」はできないようになってるんですね。
「ロシアの企業と交渉する羽目になった! ロシア語はわからない!」
「『アタッシュケース』の中の現金を使い、『コネ』で業界に詳しい通訳を雇う。『猫』で気持ちを和ませれば商談も成立するはずだ!」
「アウト」
「アウト」
「そこまでは完璧だが明らかに猫が余計」
カード枚数が多いとこういう目に遭うという……。
いわゆる「ゲーマーズゲーム」ではないので人を選ぶ面もありますが、ゲーム回の最初に頭の暖機運転するのに重宝しそう、と思いました。

「平城の四君」

http://takamagaharagames.web.fc2.com/games_heizei.html
舞台は平城京の時代。
藤原不比等の息子4兄弟(武智麻呂*1、房前*2、宇合*3麻呂*4)が権力を争っていました。うまくこの4人に取り入って栄達を目指しましょう、というもの。
4人にそれぞれ赤青黄黒の色が割り振られています。それぞれ15枚のカードがあります。これをシャッフルして各自同じ枚数になるように手札にします。
4兄弟の権勢レベルを表現するボードがあり、プレイヤーが手札を出すとコマが進みます。手札は1色なら何枚でもまとめて出すことができ、1枚で1マス、2枚で3マス、3枚で6マス、4枚で10マス……というように、まとめて出すほどコマが前に進みます。
基本的に場札というのが4枚あり、手札を出した人は出した枚数だけ場札からカードを取り、伏せておきます。これが勝利点になります。5枚以上出した場合は、場札を全部取った上で残りは自分が今出したカードから取って伏せておきます。これを全員の手札がなくなるまで繰り返します。先に手札を使い切った人には勝利点ボーナスがあります。
カードが尽きたら、4人のコマの内一番進んでいる人のカードを1枚につき3点、以下2点1点0点として伏せてあるカードを計算します。
点数計算に使用したカードをそのまま手札にして、第2ラウンドも行います。第2ラウンドでは得点計算が4点3点2点1点となりますが、もっとも多く集めたカードがそのまま正負逆転でマイナス点となります。入れ込みすぎると対象が失脚した時に巻き添えで死ぬのです。2ラウンドの合計点が最も高い人の勝ち。
青のコマ房前が全然先へ進んでないので(房前政治的に終わったなプゲラ)と思って青のカードを取らないでいたら急に15マス進んで大慌てする羽目になったりして面白かったです。
例えば宇合が今トップなので場札からたくさん取りたいのですけど手元に宇合は4枚もないからじゃあ武智麻呂4枚出す? とかやると武智麻呂が逆転して1位になってしまう……みたいなままならなさが面白い。
2ラウンド目に隣の人が1位の麻呂のカードをなんかギリギリライン狙って集めているっぽいと思ったので4枚麻呂を出しました。→麻呂の1位が強化されて1枚あたりのポイントはほぼ4で確定状態になる→場札が全部麻呂なので次の人は麻呂を手に入れるしかない→それで麻呂が最多獲得カードになり大量マイナス点確定 みたいなのも出たりして。
何か物を挟んで操作をしているようなもどかしさが面白いゲームでしたね。

「Unfair Quest」

http://misakikoubou.web.fc2.com/unfearquest.htm
あなたは冒険者です。ダンジョンに潜りモンスターを討伐して財宝を手にしましょう。でもパーティを組んで戦っているのだから手にした財宝はみんなのもので当然山分けですよね。とは言っても、高価な財宝。自分だけ手にする方法はないものか……。

  • 1人300ゴールドと、HPを全回復するポーションを持ちます
  • セリで自分の担当キャラを決めます
  • モンスターカードがなくなるまで、引いて出たモンスターと3匹ずつ戦います
  • モンスターは各自2つずつ財宝を持っていて、一番槍を付けたプレイヤーとトドメを刺したプレイヤーがそれぞれ獲得します
  • モンスターカードの山の最後にはラスボスがいて、こいつを倒すか全滅するかまで戦います
  • 冒険が終了したら、公平に財宝を分配しなければなりません。各自自分が手に入れた財宝はこれだけである、と財宝を全員の前に提出します
  • 全部出さなくても構わず、隠し持つこともできます
  • 順番に誰かが何色の財宝を隠し持っているか指摘することができます
  • 指摘に成功すれば50G奪います
  • 間違った指摘をしたら慰謝料50G払います
  • 正しく指摘されたプレイヤーは該当色の財宝を1個以上提出します(往生際悪く1個ずつしか前に出さないということもできます)
  • 以上の処理が終わった段階でもし財宝をまだ隠し持っていたら自分だけの物にできます
  • もっとも多くゴールドを持っていた人の勝ちです

青息吐息でラスボス倒したので結構バトルのバランス取れてるのかな……と思いますが、お気づきでしょうがラスボスを倒すまでの全部が茶番というか壮大なセットアップという恐るべきゲームです。セットアップのためにバランス取りきっちりしたのか! 恐ろしい! フレーバーが80%↑ みたいなゲームと言え、ここまでフレーバーのために入念に力を入れるとかなかなかできることではないです。結構コンポーネントもしっかりしてますしね……。フレーバーばかりでダメなゲームなのか? と聞かれたら「とんでもない!」と私は答えます。物凄く盛り上がりました。いやー何というかなー世界中の迷宮の1キャラになったような気分でみんなキャッキャ喜んでプレイしていましたよ。
あ、あと「ヒールしてあげるから20G寄越しなさい」とか「かばってやるから10G寄越しな!」みたいな展開もあります!
ちなみに、私は全体攻撃ができるアーチャーだったので一番槍もトドメも当然多く、財宝をジャラジャラ持っていましたので、その分数をごまかしやすい、と思われるの違いない、という作戦で正直に全部出して慰謝料で稼ぐソリューションで攻め、一定の成果を収めました。アコライト(ヒーラー)はヒールで小銭を稼いで1個だけ高価な財宝を隠し持ち、その差で勝ちを狙いましたが財宝隠しを見抜かれました。ソードマンは周囲に「隠し持ってるだろ!」とバンバン指摘してわりと外していたのですが自分は大量に財宝を隠し持っており慰謝料バンバン払ってもなお大勝利でした! ウボァ。
冒険者って世知辛い稼業だよね……と実感できるゲームでした。

「百花繚乱」

http://takamagaharagames.web.fc2.com/games_hyakka.html
トリックテイキングです。
ちょっと特殊な感じでこれがなかなか。
スタートプレイヤーはカードを一枚出します。その時同じカードが手札にあれば好きな枚数だけさらに出します。以降のプレイヤーはスタートプレイヤーの出したカードと同じマークのカードを出します。その時同じカードが手札にあれば好きな枚数だけさらに出します。同じマークのカードがなければ、好きなカードを出します。この時同じ数字のカードがあれば好きな枚数だけ(カードの数字によって枚数制限あるけど)さらに出す。数字の合計が多い人の勝ち。同点の時は先出し勝利。めいめいが最初に出したカードを捨札にして、他は手札に戻す。スタートプレイヤーはこの回買勝った人に移動します。
全部でマークは4つ。カードの構成はどのマークも共通で、5の足軽が5枚、6の忍者が4枚、7の鉄砲隊が3枚、8の姫が2枚、13の殿が1枚ずつ入っている。さっきのカードの数字ごとの枚数はマークごとの構成枚数と同じ。つまり足軽は5枚、姫は2枚、殿は1枚。
スタートプレイヤーが出したのと同じマークがない時は足軽バンバン出したりして強いというのがおわかりかと思います スタート直後はカード枚数も多くマークも豊富なので足軽4枚とか出せれば最強ですが手札のセットを1回出すたびにカードが一枚失われるので弱体化していくのもおわかりかと思います。
あとそのマークの足軽カードを持っているのがばれるのであとからそのマークの鉄砲隊1枚とか出されて残った足軽を出さないといけなくなって死ぬかも。終盤はカードも少ないのでそのマークないです攻撃も受けやすいのですがそれでもカード一枚しか出せないとかあるので、13の殿が生きてきます。
でも殿と同じマークのカードを護衛に取って置かないと、そのマークは殿しかないという時に足軽3枚に突っ込んで死んだりするのでなかなか難しいです。殿だけ負けた時にペナルティがあります。
このトリックテイキングを、手札ががなくなるまでやり、また配り直して再度手札がなくなるまでやって、まあ簡単にいえばより多くトリックを取れた人の勝ちになります*5。各プレイヤーが勝ちにくると手札の一部が公開されるのがすごく面白いですね。勝てそうにないならあとのためにカード追加で出さないという作戦が当然あるため、さっき勝てたからもういっちょとかやると隠されていたカードが出てきて頓死する羽目になったりするのが面白かったです。これはいいですねー。
プレイ中全員が難しい顔をしているのが笑えました。私はみんなが苦しい苦しいとか言いながらプレイするゲーム(別名クニツィアゲー)がわりと好きなので合ってたのかも。しかし噛み合わないと全然ポイント取れないゲームでもありまして初回の1ラウンドと2回目の1、2ラウンドはもうまったくもって全然ポイント取れなくて往生しました。でも間違いなく面白いですね。
どれも面白かったですね。コンポーネントもしっかりしてるし同人アナログゲームまったくもって侮れないわー。
しかし私の部屋の積みアナログゲーはどうして減らないかな……。

*1:むちまろ

*2:ふささき

*3:うまかい

*4:まろ

*5:ちょっと違いますが