初夏のアナログゲーム収穫祭

ゲームマーケットへ先日行ってまいりまして箱破損で半額だからって所要時間が長過ぎて到底プレイする見込みのない「タイタンの掟」とか買ってきて「どうするんだよこれ……」とか思っているのですが、勿論普通のプレイ時間のゲームも色々買ってきたわけで、土曜日にゲームマーケットで入手したゲームを中心に色々遊んできました。アナログゲームは把握に1プレイで2プレイしないとわからない! という持論があり、みなさんも同意見だったので基本的に2回ずつプレイしています。

ノブナガ

ルールはこちら→http://grimpeur.co.jp/item/Nobunaga/nobunagacomic.html
信長の家臣である各プレイヤーが侵攻先カードを取っていきあまったものは NPC の信長に。
信長に渡ったカードのところに侵攻します。その時カードを多く持っている人が勝ち。ポイントを得ます。同数の場合はその時のスタートプレイヤー>信長>他の人の優先順位でポイントになります。信長は必ず各侵攻先に1枚以上カードを持っているのでそこをうまく工夫して信長にカードを渡さないようにする必要があります。なぜかって? ゲーム終了時に信長よりポイントが低い者は手討ちにされるからです! 生き残った人の内ポイントが一番高い人が勝ち。
これ、各人が自分のことばかり考えて動くとどんどん信長にポイントが入ってしまうんですね。ゲームマーケット中に4人でちょっとプレイしたのですが、初回はばっちり全員斬首。ここは佐久間信盛が多いインターネットですね! で、この時は5人でプレイしたのですが勝手がだいぶ違って初回はまたしても全員林通勝に。でも2回目はちゃんと飲み込んで全員斬首にならないよう協調できるのはみんなゲーム勘あるなーと思ってました(←ちょいちょい自分勝手な行動をしていたやつ)。
信長に渡ったカードしかポイントにならないわけですが、自分がそのカードを取ると信長に渡りにくいわけです。武田がワンサカ出たからといって独占しているとみんなが武田優先的に取って武田をポイント計算対象外としてしまうでしょう。あとは自分は毛利のカードを欲しいけれど毛利を取ってしまうと信長に上杉が渡る……上杉のカードは誰も持っていないから確実に信長のポイントになってしまうけど大丈夫なのか?! みたいな展開も。さっさと終わりますし、「うわーどのカード取ればいいんだー」ってしょっちゅうなりますので、これはおすすめですね。

EKIDEN

(たぶん)箱根駅伝を題材にしたゲーム。
各プレイヤーはドラフトで10枚の選手カードを得ます。これを1区につき1枚出して、合計10区走り、最終的に一番先頭に駒を置いていた人の勝ちとなります。1区ごとに状況カードを引きます。状況カードには走力何位から何位までが駒を前に進めることができ、何位から何位までが駒を後退させなければいけないか書かれています。駒を移動させない順位もあります。書くプレイヤーはこれを見て順番に1枚カードを出し、カード中の走力を比べます*1。で、走力1〜3位は選手カードに書かれている駒前進分だけ前進、走力4位はそのまま、走力5位は選手カードに書かれている駒後退分駒を後退、といった感じになります。走力が最低の2でも駒後退の数が0のカードもあり、これを出せば走力で5位になっても駒は0後退となり耐えることができるわけです。逆に走力6でも1マスしか前進できないといったカードも。往路では走力+とか、上り坂では走力−だが下り坂では+とか、次のランナーの走力を+2とか、さまざまなカードがあります。
これは私はいまひとつ勘所がわかりませんでした。多分ドラフトがおかしかったんですよねー。1回目は特殊能力重視で2回目は走力重視で取ったのですが、多分どっちも間違い。勝つカードと負けるカードを用意して、勝ちを狙うカードは前進マスが多いものを、負けるところのカードは後退が少ないものを選ぶべきだったんだろうなーと思っています。もっとプレイしてリベンジしてみたいものですね。

くにとりっ!

ルール→http://www.arclight.co.jp/ag/kt/index.php?page=rule&id=01
乱暴に説明すると、ドミニオンの「アクション」→「購入」が、「アクション」→「合戦」→「購入」となっているカードゲームです。
合戦はノブとか信玄とか武将カードをアクションカードとして使用した場合に行うことができます。攻撃側がアクションカードとして使用した武将の戦闘力+兵士の戦闘力と、防御側の手札にある戦闘力があるカードの戦闘力と、「布陣」している兵士カードの戦闘力と、山札から2枚カードを公開して戦闘力があるカードがあればその戦闘力も足して比較します。引き分けならそのまま。勝敗が決まったら買った方はサプライから勝利得点カードを、攻撃側ならば強制獲得、防御側ならば希望した時のみ獲得することができます。攻撃側は1〜3点勝ちで勝利点1、4〜6点勝ちで勝利点5、7点以上の勝利で勝利点10のカードを得ます。勝ったと言ってもしょぼい勝ちばかりだとデッキがグダグダになってしまうわけです。防御側は1差勝利で1勝利点、2差勝利で5勝利点、3差以上勝利で10勝利点カードを「獲得することができます」。ここでポイントなのは勝利点カードは相手から奪うのではなくサプライから獲得するので、妨害の手段ではないところ。
2回プレイして、1回目は私が内政に夢中になって軍備が遅れているところをボコボコにされて私を殴った回数が多い人大勝利となりました。AoC の失敗をまたここで……。
2回目は比較的皆防備を固めていたのですが城をバンバン建てることにより防衛力と内政力を超強化した、まさに北条の魂が形になったような@kamome77さんが勝利点10を買いまくって大勝利しました。武将カードに北条家のカードはないんですけどね! 手札4枚引くところ城パワーで8枚引いていたのでもう内政の充実度合いが全然違うというか。くにとりっ! では、出しっぱなしにできるアクションカードと言える「布陣」可能な兵士カードというものがあり、これが恒常的にアクション+1とかするので、アクションにアクションを繋げてコンボにする派手な展開が目立ちました。当初の予想より面白かったです。問題は、カードのサプライが固定で入れ替えがないので、そこがネックになるかも。早めの拡張が待たれるところかも知れません。
北条氏の籠城大勝利シーン↓

ダラララ!

『デュラララ!』というライトノベルを題材としたカードゲームですが、別に全く知らなくてもプレイできます。(←全く知らないやつ)カードは罪歌(赤)、黄巾賊(黄)、ブルースクエア(青)の3色がそれぞれ15枚ありまして、5人プレイの時はまず5枚をゲームから除外します。残ったカードを5枚ずつ配り、各プレイヤーは1枚捨てて1枚山札から引く、を繰り返します。山札がなくなったら1枚捨てるを繰り返し、最終的に全員手札を3枚にします。
この残った手札で一番枚数が多いカードの陣営にプレイヤーは属します。全部1枚の場合は無色の「ダラーズ」に属します。もっとも多い陣営のプレイヤーのみ得点を得ます。同率1位がいる場合は同率1位すべて得点を得ます。得点を得ることになったプレイヤーは自分の捨て札を見て、自分の陣営ではないカードの数だけ得点を得ます。最大5、最低0です。ダラーズの場合は固定で4点です。これをプレイヤーの人数回数繰り返して、もっともポイントが多い人が勝ち。同点の場合は勝利回数の多い人が勝ちとなります。
周りの捨て札を見ながら協調の意思を示すカードの捨て方をするのが大事ですが、カードの引き次第では意思が通じてもどうにもならなかったりするのが笑えます。後はトッププレイヤーをハブるために工夫しようとしてもトッププレイヤーがスタートプレイヤーでもない限り流れに乗っかってこようとするのでそこをどう振り切るのかあたりが面白いところです。
5人中3人にトップの目がなくなったラストの回で「上位の二人にはポイントやらないようにしようぜ」と下位三人が宣言したところ実際に下位三人だけがポイントを得ることになったのには笑いました。
パッと終わりますし読み合いはあるけどついてなければどうにもならないところがライトな感じで、細切れの時間を埋めるのにとてもいいですね。

レインボー

ルール→http://grimpeur.co.jp/item/Rainbow/Rainbowcomic.html
強いカードの組み合わせを出した人が場のカードを優先的に取り勝利点とするゲームです。ポイントは前の周回に出したカードがそのまま取り合いの対象になるところ。高得点を取るために良いカードを大盤振る舞いすると次にそれが取り合いになるので、連続でカードを取れる算段を作ってから攻め込みたいところ! でもなかなかうまくはいかないもので。
1回目で上記のあたりを参加者全員が何となく把握した感じで2回目に突入。私はカードを出すのを渋りに渋って他プレイヤーの手札が尽きてきたあたりで大盤振る舞いするという家康作戦で勝利しましたが、2人手札が尽きるとゲームが終わってしまうのであまりケチケチしてると大量の手札を抱えて憤死するかも。それでは前田利家だ。たぶん、この家康作戦の浸透までが「基本」部分で、そこから各人がどう作戦を立ててくるかが面白いのではないかなーと思いました。是非またプレイしたいところ。

キャッチアウト

ルール→http://grimpeur.co.jp/item/CatchOut/CatchOutcomic.html
ブラフゲーです。カードを3枚引いて、隣の人に3つ数字の組み合わせを言う、言われた方はカードがその通りだと思えばそう言い、違うと思えば違うと言います。で、言ったとおりなら挑戦された人の勝ちでその3枚のカードをポイントとして好きに二人の間で配分し、間違っていれば挑戦した人の勝ちでやはり好きに分配します。判断が付かない場合は挑戦された人はカードを全部受け取り、山札から2枚引いて5枚とし、1枚は捨て、1枚は自分の得点として、また次の人にチャレンジする。山札が尽きたらゲーム終了で、ポイントの高い人が勝ち、というもの。
「私は正直者です!」と宣言した後カード引いて常に本当のことしか言わなかったのに「ダウト」連発でドツボに嵌まっている人が居たのですがその後判断保留してカード受け取り戦法に出られたので勝つことはできませんでした。これは判断保留した人がポイント得るのがちょっと解せないですね。わからなかったので参りました料でカード1枚分ポイント、ならわかるんですけど……。ルールに手を入れて再度プレイしてみたいところです。

激走! ストリートイリーガル

レースゲームです。
カードには標識・スピードが記載されていて、これを場に3枚出します。
これをとっかえひっかえしながらゲームが進んでいきます。
コースには標識が付いていてそれと合ったカードが1枚出ているごとに速度調整用のコインが2枚もらえます。また、コースには制限速度もあり、場に出ている速度を合計して制限を超えた分はコインを出して調整しなければなりません。その上で前の車とカードの合計速度+手に握りこんで同時に出すコインでの調整分を比べ抜き去るかどうかのチェックをしていき、コースが終わった時に一番前にいる車が勝ちます。
ルールによる制限のため連続で抜き去るのは難しいため、ゲームスタート時にカードの出し合いで決まる初期順位で後ろの方になってしまった人は結構辛いかもしれません。かといってそのルールの制限を外すと今度は連続抜きが異様に簡単になってしまうため「何のためのカレント順位ですか?」となるので外すわけにもいかないし。プレイ時間が2/3程度だったらこのままでも「まあいいか」と思えたんでしょうけど。特段、長いゲームというわけではないのですが……。

ナナホシ

ルールはこちら→http://d.hatena.ne.jp/ryo_nyamo/20090524/1243180689
イラストはとてもファンシーなのですがプレイ中はいかにアリに遭わないようにするかお互いの腹の中を探り合う感じで非常にジリジリする展開に! これはクニツィア博士のゲームで味わったものと同種のような! どんどん移り変わるボードですが、1個でもボードにてんとう虫を置ければ何かしらの見返りをもらえるので、なんとか1手番に2ボードに分割して置けるようにと色々考えるのですがまあうまくいかないこと。これは何度も何度も遊びたいゲームですね。

わぎゃんしりとり

ワギャンランドのボス戦、しりとりをカードゲームにしたものです。
カードを32枚、場に並べます。カードには絵が描かれており、カードに描かれているものを
指差して何であるのか発言し、これでしりとりをしていきます。選ばれたカードは取り除き、
しりとりを続けられなくなった人から脱落し、最後に残った人が勝ちます。
ワギャンランドのしりとりゲームでは「裏読み」というものがあります。
こいのぼりのカードを選ぶと「からっぽ」、ロケットのカードを選ぶと「うちゅうりょこう」として
受理される、というのがあり、このゲームでもプレイヤーの過半数からOKが貰えれば、無理矢理な読み方も通るのです。
たとえばいちごのカードがあるのですが、こんな読みが通りそうです。
「いちご」「ストロベリー」「女峰」「つぶつぶ」「ハウス栽培」
いやさすがにハウス栽培はどうなの。
船→海の旅
携帯電話→ツーカー(どう見てもドコモの携帯でしたが!)
鯛→真鯛
などの「裏読み」が出ました。
なかなか愉快です。ワードバスケット的にバスケットに投げ込みながらリアルタイムしりとりするルールもあり、使える時間に合わせて調整ができるのでこれは結構いいかもです。

*1:同点の場合は先に出した方勝ち