大仏開眼面白い

我が家にようやく地デジテレビが導入されたことに伴い BS-hi も視聴可能となったのですが、たまたま電源を入れたらプレミアム8で市川亀治郎特集をやっており亀治郎ファンとしては見逃せず1時間半ずっと見ていたのですが、その中で大仏開眼というドラマに亀治郎が出ると紹介されていたので「じゃー亀治郎を見るためにチェックしますか」と別段期待せずに見てみたのです。
あ、ちなみにプレミアム8も割と色々やっていて面白いですね。今度水木しげるさん特集やるとか。

で、あまり期待しないで大仏開眼を見始めたらいきなり亀治郎
「わしを信じよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
とか凄い顔で言い出してああ濃厚な亀治郎タイムだ素晴らしいなあと思い、その亀治郎の役が権力欲に取り付かれて「金! 女!」とか言い出すスーパー破戒僧であるとだんだんわかってくると「さすが亀治郎、演じる役すべて怪演よ」と感心していたのですが、
全然、それだけのドラマではありませんでした。いや亀治郎亀治郎ですごかったんですけど。

まず、高橋克典が出演しているのにサラリーマン金太郎に見えなかったのが凄い!
高橋克典が出演すると基本的にはサラリーマン金太郎にしか見えないのが世の常ですからね。藤原仲麻呂役です。良いヒールでした。

主人公の吉備真備がかっこいいんですよ。ぱっと見文弱の徒なんですけど、いざという時は超強気!

藤原四兄弟が相次いで死んだために朝廷での藤原氏の影響力が落ち、讒言を受けて大宰府へ左遷された藤原一族のひとり藤原広嗣が反乱を起こします。
これに仲麻呂が京内から呼応しようとして兵を集めているところに、京内治安維持担当の右衛士督の役職に就いている真備は丸腰で現れます。
真備は仲麻呂の政敵橘諸兄に取り立てられた人物ですから彼も勿論政敵です。仲麻呂の弟は真備が来ているのに「斬りますか」とか言っちゃってそれも聞いているのですがまったく動じません。それどころか「耳が良いな」と言われて「いやー鼻もいいんですよ。この香! 皇后陛下以外の人がこの日本で使っているのに遭ったことないなあ!」と皇后が来ているのを知っているのだぞと逆撃を加える始末。
「この兵はどうするんですか?」「当然広嗣討伐のためだ」「へーその割には兵の配置が諸兄殿の屋敷に向かってる感じがするんですけどね?」「……いい度胸だなこの野郎いつだってお前は殺せるんだぞ」「やってみなさい! あなたは私を殺せない! 私が死ねばこの屋敷を囲んだ兵がたちまちなだれ込むでしょう」「それが何だというのだ!」「大君の使いである私を斬ってこのまま戦いになってご覧なさい、あなたは皇后陛下を戦火に巻き込むことになるのですぞ! そうなれば藤原は逆賊としてその名を千年も残すことになろう! それでよろしいか! よろしいか!」
自分は丸腰、兵に囲まれて剣を突き付けられているのにこの強気ぶり! なんなのちょうかっこいい!
大仏開眼というタイトルながらあんまり大仏は重要じゃないんですけど、当時の朝廷の政争みたいなものをダイナミックに描いていて全然予想と異なりましたが大変面白かったです。10日の土曜日に後編が放送されます。
あ、あまり実際の歴史には忠実でない感じなので、そこは注意してください。道鏡がいるはずなのに全然姿見せませんでしたしね。