風林火山第24回「越後の龍」

いつも放送開始直後メインテーマまでは以前の振り返りのはずなのに今回は新シーンな上にわけわっかんねえひどいシーンだったので思わず録画ボタンを押すの忘れた。

  • ゆー姫「勘助の子じゃ!」
  • ええええええええええええええええええ
  • 何だこの演出
  • 最初ゆー姫視点だったので最近勘助に会ってないゆー姫がついに夢の中で白状したのかと思ったらこのシーン終わった後目を覚ましたのが勘助だったのでこれは勘助の夢、で鉄砲疵のせいで朦朧としていたのでミツやんとごっちゃになったものと認識。
  • 目を覚ましたら勘助の前にはゆー姫ではなくて真田さんの奥方……はまだいいとして、太吉はつらいなあ。
  • 真田さんはやっぱり撃たれた勘助を見放すことはなく、自らも身を寄せる寺に勘助を引き取っていたのでした。
  • 前回の感想にも書いたとおり鉄砲疵はかなり致命的で、勘助もやばかったようです。そこの住職は「このお侍がしぶとい、まだ生きるつもりでおるの」「医者が投げ出した者を見るのが坊主の役目じゃ」とコメント。正しい、正しいが色々とひどい坊主だ。たしかこの坊主は確か長野さんの親戚のはず。
  • 勘助には鉄砲疵の特効薬馬糞汁を飲ませたそうです。勘助はそれを聞いて得意の顔芸を披露。
  • 勘助「お方さまはアンチ武田じゃなかったの?」
  • 真田さん「馬鹿者! 馬糞で仕返しをするほどこの真田は落ちぶれておらぬわ!」
  • 何このやり取り

武田馬糞まめちしき

葦毛の馬糞汁は鉄砲疵などの特効薬として確かに用いられました。これを飲むと腹部の内出血がすべて下るのだそうです。武田家ですと、甘利に無常さんの息子甘利昌忠が飲んだのが有名です。昌忠の部下米倉彦次郎が鉄砲で負傷した際に馬糞汁を飲ませようとしたのですが米倉はこれを嫌がりました。「馬糞を飲んでまで生き延びては武士の恥!」 まあ恥とかそんなのは関係なく誰だって嫌なわけですが、上司の昌忠は米倉の前で馬糞汁を飲み干します。そこで上司の昌忠曰く「命を大事にするのが本当の武士だ! 見ていろ!」と言うと馬糞汁を飲み干して「うまい!」 なわけないだろと思いますが、これに感服して米倉は馬糞汁を飲み、内出血が下って助かったと言います。

  • 真田さん「お前を助けたのは武田へ手引きしてもらうため。関東管領はもうダメっぽいし」しかし奥さまは渋い顔。亡くなった人たちに面目が立たないとのこと。
  • さてハルちゃんはようやく生まれた四郎(勝頼)を見るためにゆー姫を訪れていました。まだ勘助が生死不明と思っているハルちゃんは産後の体にショックは良くなかろうと勘助のことを触れずに居たらゆー姫が勘助の話を始めちゃって
  • 勘助はハルちゃんと違って情けがないとか言うもんだからハルちゃんも「じゃー俺はどう」とか言ったのが運の尽き。「ハルちゃんはちょう優しいから勘助が居なかったらあんまり戦で勝ったりできないんじゃない? 勘助がいるから戦うし戦ったら勝ったんじゃないの? つまり勘助がいなかったら普通に負けてたんじゃないのって思うし板垣さんもそう言ってた」
  • ゆー姫それマジで余計なコメント……!
  • ハルちゃん「サニー板垣にそんな風に思われてたって言うか舐められてたのか……!」
  • はるのぶの かおいろが かわった!
  • 真田さんは長野さんに暇乞い。「長野さんは敵の武田に付くのならば自分とも敵同士になる可能性がある、そこをしっかりわかってるなら引き止めない。自分こそ関東管領を動かせなくてすまなかった」とコメント。長野さんマジ器大きい。
  • 長野さんは喜んで送り出したのに真田さんの奥さんの兄が怒鳴り込んで来ました。裏切り者じゃん、って。マジで武田のところに行くなら妹と別れて置いていけ、とかなりの語気。
  • しかしここで奥さんは「兄上と違って真田さんは一城の主だから関東管領におもねったりしてるだけとかやってられませんから!」と啖呵を切り、さらに息子二人が「父上をお許しください!」とナイスフォロー。彼は捨て台詞を吐いて撤収するしかありませんでした。素晴らしい真田の家族の結束力。

真田まめちしき

現在出ているのが真田幸隆さんで、真田幸村の祖父に当たります。
ところで真田の通字*1は実は綱なので、元々幸隆さんは幸綱という名だったのではないかと言われています。あとたったいま真田の嫡流と言っていたのでなんなのですが、作中でも同族として海野氏の名前が挙がっていましたが、元々は幸隆さんも海野氏だったのではないかという説もあります。海野幸綱→真田幸隆と改名したわけですね。
その子供が真田信綱真田昌輝真田昌幸。信綱、昌輝までは今回の放送でも登場しました。三男昌幸が、家康がマジで恐れ、秀忠を関ヶ原に遅参させた超智将です。で、その子供が真田信幸と、真田信繁真田信繁は普通真田幸村と呼ばれます。

  • 真田さんの越後耳より情報の中でガクト景虎大登場。彼だけ戦国無双。あれは多分城兵全員一人で斬ってるね。長尾景虎100人撃破! 柿崎景家「お主こそ万夫不当の豪傑よ!」
  • いやひょっとしたら戦国無双を通り越して戦国 BASARA かもな
  • しかしガクトならあれでいいというか上杉謙信といえば頭のおかしな人なので頭のおかしな人に演じさせて当然であり周囲から浮いていて上等というか浮いてないとダメなのであれでいいのです。
  • さて、ハルちゃんは一度降伏したものの叛旗を翻した内山城を攻めていましたが、ゆー姫に「勘助が居ないと勝てないんでしょ、サニー板垣もそう言ってた」と言われていたことが気になって仕方ありません。
  • 勘助の戦への思想は『孫子』がベースであり、『孫子』の思想というのは「ガチンコ勝負とかしたら損害がでかくなって仕方ねえよ、敵も、味方も。焦土になった領地取って嬉しい? なら戦わずして手に入れるのが一番だし、戦わなきゃならん時もガチンコは避けたいよね」というもの。
  • ハルちゃんも勘助の献言に従ってこれまでできるだけガチンコは避けて調略したり降伏を促していたのですが、そうして従えたはずの連中が反乱を起こしたことと、ゆー姫や板垣サニーさんに「勘助が居ないとダメなんだろ?」と言われたり思われたりしているのでついつい反発して、教来石さんが内山城の水の手を断ったのでほっとけば降伏してくるはずなのにも関わらずガチンコをすると言い出します。
  • 板垣さんはこれは無用な犠牲を払うものとして降伏勧告することを勧めます。「勘助が生きておりますれば、左様に申したはずです」
  • 板垣さんは知る由もないですがこれはマジ余計な一言!
  • ハルちゃんはますます皆殺しの決意を固めるのでした。
  • というかハルちゃんが晴信ラック(はるのブラック)かハル虎さまかって感じに。「あ〜ま〜り〜」とか水の手を断った教来石さんに「よ〜した」とか言っててマジパパに似てきた! 血は争えない! ハル虎さま! 誰ぞくるみをもて!
  • ちなみに実際にハルちゃんが皆殺しにしたのは内山城の後に攻めた志賀城の方です。内山城は降伏させています。
  • この軍議の場に武田が誇る諜報工作部隊むかで衆から注進が入り、勘助は真田さんのところで生きているとの報告
  • その時相木の反応が面白いのって。相木は以前勘助に「真田さんを武田に引き込むのとか、無理だから」と言ってたので、「おおっ、やるな勘助!」という気持ちからの反応だと思うんですが、ただの挙動不審者にしか見えない。
  • 場面は変わって上州を出て行くので世話になった住職に挨拶している真田さん一家。
  • 住職は「折角世話したのに死にに行くような奴に礼を言われても困るぜ」とか毒舌ツンデレですが、真田さんに銅銭を6枚餞別として手渡します。
  • 「これは死者の棺に入れるものだが、真田は一度死んだ。死んで蘇ったが、一度死んだ者は二度と死なぬ」と、真田さんの武運を逆説的に縁起を担いだ贈り物なのでした。
  • ちなみに、三途の川の渡し賃が六文と言われているんですね。なので銅銭6枚、合計六文を死人の棺に入れるわけです。
  • どうでもいいんですが一度死んだ者は二度は死なんって前回の次回予告に出てきたんですけど勘助に対してのセリフだと思ってた。でも勘助が死んでるのは一度どころじゃないので勘助向けの言葉じゃなくて当然だと思った。
  • さてハル虎さまの方ですが、まず教来石さんが対内山城工作の成功を嘉され加増の上譜代家老衆に取り立てとなりました。また(信虎パパが潰した)甲斐の名族馬場の名跡を継がせ「馬場信春」と改名相成りました。教来石さん、だとわりと「誰?」ですが、馬場さんだと知っている方も多いでしょうね。超名将ですし。
  • 続いて勘助と真田さんとの会見。春日源五郎が勘助を見てすげえほっとしてると言うか喜んでるので笑った。やはりそういう関係なのか!
  • ハル虎さまが「どうじゃった種子島の味は?」と聞くので勘助は「馬糞のような味でござりました」「いや、あのようなもの戦では糞ほどの役にも立ちますまい」とコメント。その後主従で大爆笑。ハル虎さまはそんなに「お前は田舎者だから鉄砲とか知らねえだろ」って今川よっしーに煽られたのが癪だったのか。
  • しかしあれだよなあここに長野さんが居たら「浅はかな……」って言われそうですね。だって勘助は実際に鉄砲で死に掛けたわけですし、ハルちゃんは今川よっしーに実演してもらってるのにその有効性に気付かないとは。
  • とは言ってもここで気付くのは難しいかも。実はこの頃の鉄砲の弓に対する優位性というのは実は威力ではなくて命中精度。達人が撃てば弓の方が威力があったのです。弾は勘助の体を貫通しませんでしたが、そういうことなのです。
  • 命中精度が高いということは兵の練度が低くても戦力として計算できるということです。逆に弓はすぐ渡されても扱えるものではありません。その辺まではまあ二人がそれぞれ接した鉄砲の数も少ないので理解するのは至難でしょうね。
  • 真田さんは何のことかわからないので完全においけてぼりというか反応に困り過ぎているので笑えました。こんな真田さんはじめて。
  • さて真田さんにはいきなり知行二百貫+旧領に城一つが与えられました。真田さんもこれにはびっくり。超好待遇ですが、真田さんの旧領は今はほとんど村上領。つまり厚遇ではありますが最前線に立たされており、自分の領地は自分で切り取れというメッセージも含んでいるわけですね。
  • ハル虎さまは今度は勘助にいい知らせといってゆー姫が四郎を産んだことを伝えました。
  • 勘助感激「和子さまを!」
  • ハル虎さまはしばらく勘助は四郎に仕えよと言います。「その方が、ゆーも喜ぶ」何か黒いオーラが……。うーんハル虎さまの嫉妬はなかなか収まりそうにありませんな。
  • 真田さんが松尾城へ帰ると旧臣が待ち構えていました! 村上に所領を安堵(所領を取り上げたりせず、そのまま認める)されていたはずなのにそこを出奔して! 真田さん何という人望の高さ!
  • 内通しておいて戦の時に寝返った方が効果が高いとかは言ってはいけません。
  • 伝兵衛が真田くのいち葉月に使われている! 前回縛られてものを食べさせられていたのはやっぱり何かのプレイだったんですか……。
  • 六文銭の旗が翻るシーンで鬼美濃が大声を挙げないか心配になりました。
  • 久しぶりに矢崎さん一家登場。平蔵は最初真田さんに仕えていたので複雑な思いのようですが、矢崎さんからしてみれば憎い憎い武田なのでそんあモヤモヤは捨てろ! となるわけです。
  • 多分この優柔不断をなくすために矢崎さんがどこかで戦死するんでしょうね。
  • 勘助は久々にサニーさんと対面。サニーさんはハルちゃんがハル虎さまになってしまったことを気にしているのですが、勘助は戻ってきたばかりなので良くわかっていません。
  • 板垣さん「どうよお館様」勘助「そっすね、自信が深まったみたいっすね」板垣さん「慢心であらねば良いがのう、何たってお館様若いし、勝ってばっかりだし、わしは不安。勘助が生きていてよかった。お館様を頼む」
  • 死亡フラグですかああああああああああああ?
  • 記録に残っている限りですと板垣さんは晩年冴えを失った上に増長して、ハルちゃんに諌められても改めず結局勝った勝ったわっはっはっはそれじゃ(ハルちゃんに無断で)首実検するかとか言ってる間に奇襲されて死ぬことになるのですがまあサニー板垣がボケて増長してとかありえないのでハルちゃんが増長する流れになってるんでしょうね。
  • この分だとサニー板垣さんハル虎さまに謀殺されかねない勢いですね……。
  • あと板垣さんと同時退場の予定の甘利に無常さんが急におじいさんになっていて吹いた。「あーまーりー」と言われて昔の恐怖が蘇りましたか? 板垣さんもだいぶ老化したかも。

と言うわけで次回大事になりそうな感じで続きます。

*1:親子で同じ文字を使うこと。例えば武田さんだと「信」虎、晴「信」、「信」繁、「信」廉。義「信」、「信」勝で、信の字。諏訪さんところだと「頼」ですね。諏訪「頼」重、諏訪四郎勝「頼」←ゆー姫が産んだ四郎です