ジャーン ジャーン ジャーン「まんまと掛かったな」「ウウウ……」

さわやかな叫びが、戦場にこだまする。
血塗られた戦場に現れた呂布が、今日も鬼神のような苦悶の表情で、伏兵によって撤退していく。
これ以上は苦しくなったのでマリみてパロはここまでにしておいて、三国志大戦では知力3の伏兵を喰らっても一発撤退してしまう知力1の我らが呂将軍です。昨日は私も呂布を操作していて一瞬どうなることかと思いました。しかしです。彼だって立派に計略を成功させたことがあるのですから、知力1という扱いはひどいのです。
俗に反董卓連合軍と呼ばれる多国籍軍董卓と対峙した頃。基本的に連合軍の長は卑怯者か臆病者だったため董卓と対陣しようとするものもほぼなく、結局孫堅軍が単独で董卓軍と当たるような状況になりました。
董卓軍は一度孫堅軍に大打撃を与えますが、何とか孫堅はこれを立て直し、陽人という地に陣を張りました。董卓は今度こそは孫堅を撃破すべく、胡軫という将軍を大将とし、呂布華雄をその下に付けて進発させました。
しかしこの胡軫、「今回は要するに太守*1を一人ぶっ殺せばいいだけの戦。それに自分が出張ったのだから、負けるはずがないし」ぐらいのことを言ったので、周囲の反感を大いに買っていました。
さて、胡軫は陽人に攻撃を掛ける前に、行軍の疲れをとるため兵を休ませるよう董卓から命令されていたのですが、ここで呂布が「陽人の部隊が逃げようとしているから、叩くなら今の内!」という情報を流したので胡軫は命令に背いて攻撃を仕掛けます。が、孫堅は逃げるどころか董卓軍を待ち構えていました。これではいけません。損害を受けた胡軫は兵を退かせて改めて休息を取らせますが、そこへ呂布が「孫堅軍の奇襲だ!」と情報を流したので董卓軍は大混乱。それをしっかり立て直す前に孫堅が攻めてきて、華雄は斬られてしまいました。
この呂布が流した2つの情報ですが、別に呂布は偽の情報を握らされたのではありません。呂布は偽情報だとわかっていて、胡軫を嵌めるために流したのです。呂布の計略は見事図に当たり、これによって事情を知らない董卓も「うーむこりゃ孫堅ってやつはやばいな」と思うようになり、洛陽を焼いて長安に撤退することになったのです。まことに呂布の計略は効果絶大であったといえましょう。
こんな呂将軍なんですからもっと知力を上げても問題はないはずです。
まあ、問題があるとすれば呂布が計略を仕掛けた相手が味方だったってことなんですが……。

*1:孫堅のこと