実況アナの失言と日本人の言葉についての考え方について ロッテ9x-8西武

18時になったのでNACK5つけたら何か森慎二先発とか言ってるんです。
面食らいましたが一応まともに投げているので不安ながらも焼肉を食べに行きました。
食べ終わりカーラジオでNACK5を確認すると7点リードで勝っているので、安心してカーラジオを同行者のリクエストどおりサッカーのテレビ(音声のみ)に切り替えて帰宅。
帰宅後はカービィのサントラを聞きながらパネリーナをいじっていたのですが、22時も30分を過ぎてから家人が「あれまだ西武試合してるんだ」などと言うのです。それを聞いた私はまだライオンズを信じる心があったのでしょうか「ライオンズが点を取りすぎて試合進行が遅れているのだろうか」と思い「今何対何?」と質問したところ、「8対8」というあり得べからざる返答を得たのですが、そこで「嘘を吐け!」と返せるほどにライオンズを信用できていなかったので、三度NACK5をつけると本当に8対8でもうどうしたらよいやら。
11回の表のライオンズの攻撃が終わり、裏のロッテの攻撃になっていた22時45分頃、実況の加藤暁(かとう・ぎょう)アナは「申し訳ございませんが22時56分で千葉マリンスタジアムからお別れしなければなりません」「普段は最後まで中継するサタデーライオンズなのですが……」などとすまなさそうに話し始めたので、ううむ最後まで実況聞けないのですか残念だな、と思ったのですが「何とか放送時間中に決着をつけてもらいたいものですが……」ってそれじゃライオンズの負けじゃないですか! 自他共に認める卑怯なほどのライオンズびいき放送が何を言うのか! と思った瞬間中島と和田の連携ミスでイ・スンヨプの平凡なフライがスリーベースに化けその後1アウトとるものの人を打たれてサヨナラ負け!
こら加藤! きさんが変なこと言うから負けたんじゃあ!
とか言うのは良くないですね。日本では悪い可能性を予測して発言すると責められるので滅多なことが言えないという特殊な雰囲気があるようです。
「雨降らないといいんだけど」と発言した人がいて、その後本当に雨が降ると「お前が変なこと言うから雨が降ったんだ」というような場面に出くわしたことはないでしょうか? 実際誰が何と言おうと天候に影響はないはずということは分かっているはずなのに。
これが進むと不吉なことを言うと不吉なことが実際に起こるから、悪い可能性について言及することさえ禁じられるようになります。このため、何かをするにあたり悪い事を予測したリスクマネジメントの議論ができないので行け行けドンドンで話が進み後で大変なことになる*1ということが多くあるようです。
これは言ったことが実現化するという日本古来の考え方「言霊信仰」に端を発するもののようです。これは正しい議論の妨げになるのでなるべく廃していきたいものですが(少なくとも議論をするにあたっては)どうもこれが日本人の精神の奥底にこびりついてなかなかはがれないようです。
私は無宗教と自称する人でもなかなかこの言霊信仰からは逃れられていないパターンが多いようです。いやはや。

*1:例えば大東亜戦争中の軍部とか。ある局面で負けた場合の対処など議論できる状態ではなかったようです。「非国民」と言われたかどうかは知りませんが。かくして慎重派は排除され急進派のみで話が進められるようになり……